" 好きだよ "って…【黒尾鉄朗】

離れるぞ「20」 ページ22

俺は、菅田と別れ、
まだ女達とキャピキャピしている男に近付く。




「おい。部活行くぞ」




「あ、おう。じゃあな」





俺達の問題児”黒尾鉄朗”の教室に行く、すると黒尾は女達に別れを告げ此方に向かってくる。




「えぇ〜もっと話したかったぁ」


「頑張ってね！黒尾君！」




「おう。」







なんで、他の女には返事するのに、
Aにはしないんだよ。




黒尾をチラリと見てみる、少しばかりか悲しそうな顔をしている。

………その顔を何度Aはしてきたんだろうな。





「──なぁ夜久」



「………なんだよ。」





「────Aって」



「あっ黒尾くぅ〜ん♡」







…良いところでぶりっ子が邪魔をしてきた。




「……えっと…。な、何…？」



「今から一緒にカラオケ行かない？って言っても合コンみたいなものなんだけど」


「今日は部活あるんだよね」





…コチラをチラチラと見てくる。助けてってか？


イヤだね。自分で何とかしろ。





…そう思ったけど。何時まで経っても離れそうにないから



放っておいた。







後ろから叫んでるけど、気にしない。









「あ、夜久くん。今日は遅かったね」




「黒尾が原因」




「あぁ〜」






この部員はAと黒尾の関係を知っている。


Aは時々、マネージャーの仕事をしてくれてたから。





「え、まだ黒尾さん”あの”状態なんスか？」




「そうなんだよ。全く…」






え？あの状態って何か？




それは………まだ秘密。


楽しみはまだ取っておいた方がいいだろ？

　





「えぇ！？もう、Aさんにそんな態度取ってると俺が取っちゃいますよ！！」




「おお、リエーフ。もっと言ってやれ」






リエーフはAに懐いてるからなぁ。




Aも満更そうじゃなかったし



この部活は皆Aを大切に思ってる。









「Aを狙ってる人は沢山いるのに……」





「そうだなぁ」





Aは美人だ。




学校のマドンナと言われる程




友達関係も良いし、頭もそれに、身体能力もいい。



なんで、黒尾を選んだのかは知らねぇけど。








でもAを泣かしたら、





「菅田と西園寺か黙ってないだろうなぁ」






あの二人、A大好きだから。







「おーす」





きた、元凶。

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