" 好きだよ "って…【黒尾鉄朗】

愛して「1」 ページ2

光り輝く朝日が
私の真っ黒なココロを照らす。





『………今何時かな？』





側にあるスマホを手に取り時刻を見てみると

午前5時
まだ起床するには早かった。




『…………起きるか』



どうも寝付けない。
仕方なく、リビングでのんびりする事にした。







──ﾋﾟﾛﾝ


『ん？』



トーストを食べているとLINEが来た。

その相手は誰かと言うと



『…あぁ彼奴か』




私には唯一の幼馴染が居る。
宮城に。


誰か？それはまだ教えない。
ふふ…。秘密の方が後から楽しみが増えるでしょう？






『 「元気にしてる？」 か……』







元気と言えば元気。
だけど元気でもない気がする。


何だろうこの気持ち。
でも心配させると面倒くさいので


　

『 「元気だよ」 っと…』





──ﾋﾟﾛﾝ


直ぐに既読がつき、数秒で返信が来る。






『 「それは良かった」 ってそれだけを聞きにLINEしてきたの？』





まぁ仕方無い。

幼馴染は酷く心配性なのだから。






──ﾋﾟﾛﾝ


またLINEが来た。
朝は暇なんだろうか



『 「最近彼氏とはどう？」 …………』



彼氏……

どうと聞かれても、どう答えればいのか分からない。



寂しいとか、辛いとかを言えばいいの？

でもそれを幼馴染に言って何になる？



『取り敢えず、「ラブラブだよ」 っと』


──ﾁｸｯ


『ｯ……』




偽りの事を告げると胸が痛くなる。
ラブラブ？そんな訳がない。



私達は冷めきっている。
いつも別れればいいのに…


なんて思う…。けど

私がまだ好きなんだ。
彼の事が


まだ……まだ

私に振り向いてくれるって

また


"好き"って言ってくれるって



そう期待してるんだ。


でも



そんな願いも神様には届かない。



もう一度



あの頃の私達に戻れたら______________







『………ぁ、時間』



時計を見てみると8時


『もう行かなくちゃ』




また泥沼から這い上がれない日常が始まる。

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