Story...11 ページ11
HEARTBREAK CLUBを出て、小一時間。
田口と中丸は自宅に着いた。
二人は同じ家に住んでいる。
別にやましい事はないが、お互いこれが一番安全なのだ。
完全に寝てしまった中丸を抱えて、田口は家に入る。
中丸は背が高いわりに軽い。
よくこんな薄い体であそこまで動けるもんだ。
顔を覗き込むと、いつもより幼く見える、中丸の寝顔が目に入る。
照らす月は同じなのに、さっきとは全く違う穏やかな顔。
ーこうして中丸くんを抱えるなんて、子供の時以来だな…ー
気持ち良さそうに眠る中丸を見ていると、昔の事を思い出した。
____
確か、あの夜も三日月が出ていた気がする。
俺が中丸に出会った日。
中丸にとってもそうだっただろう。
「お前は俺が守ってやるよ!」
【じゃあ、僕も君を守る。】
そうお互いに言い、約束をした。
今でも、その約束は生きている。
まだ、“人を守る”ことがどれほどのものかも理解していない、子供だった。
“守られる”ことの辛さも、悲しみも理解していなかった。
それでも____
中丸は俺を守ると言い、
俺は中丸を守ると決めた。
あの日、月の光の中で、中丸と出会った瞬間から____
俺は中丸のそばにいると決めた。
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ちょこ丸(プロフ) - かけうどんさん» かけうどんさん、初めまして。実は、私この手のお話を書くのは初めてで面白いかどうか不安だったんですが…。そう言っていただけると嬉しいです!これからも応援よろしくお願いします! (2017年9月4日 17時) (レス) id: fe2bfc45a1 (このIDを非表示/違反報告)
かけうどん - ちょこ丸さん、初めましてかけうどんといいます。とっても面白いです!これからも更新頑張ってください。 (2017年9月4日 2時) (レス) id: 09a0c47583 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこ丸 | 作成日時:2017年8月8日 19時