レッドライン2【不死川実弥】

72. ページ24

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い、言った…言った…言った！！！！


どくん、どくんと一秒毎に早鐘を打つ心臓。



一秒が、長い……

早く、何か言ってよ……



真っ直ぐ背中を見つめていれば振り返り視線が絡まる。


すっと実弥が息を吸うのが分かると

堪らず目瞑っだ。







「そんな事がそんなにかァ？
まぁ、‘女の子’には優しく、なんだろォ？」









…………………………は？








「あーあ。負けちまったなァ…
後半エース乗せすぎたんだよなァ。
もっと早く対処してたら良かったんだよなァ。
大体宇髄が派手に拘り過ぎて、いらねぇー場面で背面ダンクとかして、しかも外すから悪かったんだよなァ！アイツ地味なプレーのがうまいのによォ！」



『……うるさい』


「は？」


『煩い！バスケ馬鹿！本当馬鹿！鈍感にも程がある！返せ!乙女の純情！』


「は？何だよ急に、意味分かんねェ」





嘘だろ、人の一世一代の告白を…！


やっぱり圏外だからか？！


あーもう、本当！誰かこのアホどうにかして!!!









そう悪態をついてみても、試合後、しかも負けた時ってそれしか頭になかったりするんだよな。



やっぱり私のタイミングが悪かったのか……。
せめて呼び出してとか、改まってとかしないといけなかったのか。







はぁ、しょうがない。
バスケに夢中になってる、そんな実弥が好きだからもう一回くらい勇気出してやるか！



『仕方ねぇー奴だ！』

「喧嘩売ってんのかァ？」

『売ってるかもね！』

「………キス、してェーの？」

『……は？！違うわ！馬鹿じゃないの！？』

「……俺は、してェ、」





……………………は？






コイツ……
やっぱりキスしたいだけの男だったのか！




『さ、最低…だいっっっ嫌い！』


「は？」




フラフラとする実弥の背中に蹴りを入れ
いつもならよろける事もないのに今日は盛大にコケていた。


ざまぁみやがれ！
キスしたいだけとか！最低すぎるだろ！





『この最低キス魔野郎！』





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