レッドライン2【不死川実弥】

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「実弥はAの事考え過ぎなんだよ。
アタシなんて人の迷惑考えずに、道路のど真ん中ででけぇー声で告白したよ？
ウザがられても振られても何度も求婚したよ？
欲しい物は欲しいって言わねーと手に入んねーんだよ！」

「……状況がちげェーだろォ。
Aが俺に求めてんのは家族だ。それを壊されんのが嫌なんだろォ。」



「なりゃいいじゃねぇーか!家族に！嫁にしちまえ！」







………………







これが親の、大人の言う事なんだろうか。
何だこの楽観的思考はァ。嫁って……



「……告白スッ飛ばしてプロポ−ズしろってかァ？…………あー静香はしたんかァ」


すげーだろ！とガハハと騒がしく笑うこの糞ババア。確かにすげぇわァ。
ぜってぇー言わねェけど。









ピタリと静香の笑い声が止まると、ちょっと真面目な話なぁ、と缶の淵をなぞりながら話し出す。


「私はコイツしか愛さねぇ！って必死に自分の男にしたけど、一緒にいれたのは7年だ。
ババアになっても一緒にいようって、一緒に年重ねようって約束したのになぁ。
若くても、いつ何が起こるかなんて分からねぇ。だからさ、実弥も後悔するような生き方はすんなよ！」


「……………取り合えす、俺はその後悔つーのをしない様にウインターカップ頑張るかなァ、」

「Aはバスケ上手い人に目がないからなぁ！頑張れ！」

「ンな不純な動機じゃねぇーわァ！」









9月に入ればウインターカップの予選が始まる。
このままAに振り回されてベンチ入りすら出来ねェなんてシャレになんねェ。


俺がバスケに誘ったのにAに負けてるんじゃかっこつかねぇーだろォ。




俺は、Aの事は一端置いてバスケに集中することにした。





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