レッドライン2【不死川実弥】

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後半残り15秒。点差は、ない。
この一本で決まると言ってもいいだろう。
恐らく選手層は相手チームの方が上。
延長になればこちらは不利になる。




ずっと攻めていた実弥が一歩引く




スリーポイント。




後半クタクタにも関わらず、ぶれない綺麗なフォーム。

あんなに激しく攻めていた実弥がこんなに静かなシュートをうつなんて。





高く高く弧を描くボール。





皆よりコンマ数秒早く分かる結果。
本人も分かったんだろう、右手をぎゅっと握る。






＿＿＿パシュ






その音を聞いた時には既に涙が出ていた。
吸い込まれるように入ったボール、終了を告げるホイッスル。






歓声が上がり、
私は蜜璃と泣きながら抱き合った。




「わーん！Aちゃん！良かったね！不死川くんかっこよかったー！もうずっときゅんきゅんしてたよ！」


『私も！ずっときゅんきゅんしてた！惚れ直した！わぁーん！実弥カッコ良すぎだよー！大好き！』



滲む視界でコートを見ると、実弥は宇髄くんに飛びついていて凄く、凄く良い顔をしていた。


おめでとう、と心の中で伝え拍手を送ると



宇髄くんから飛び降りていて、
先輩らしき人に頭を撫でられ嬉しそうにしている。


いつもなら怒りそうなのに。
つい、ふふと笑みも溢れる。









その後、マネージャーの女の子たちも走ってきてその中の一人、が、




泣きながら


実弥に


抱きついた。






実弥は、

それを受け止めて笑って頭を撫でていた。




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