風柱とズルい継子の関係。【不死川実弥】

17.師範は師範！面倒臭い！ ページ17

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やばいやばいやばい。
師範が無言で外に出て行っちゃった。
ちょっとからかっただけだったのに…


『……………おはぎ作るか。』


朝の鍛錬も程々に出て行った師範の背中を見ながら溜息をついた。そんなに怒ること無いよね。虫の居所が悪かった？


「ンな事するかボケェェ！」


とか言うと思ってたのに無言の圧とか怖すぎでしょ。大人げないなぁ…師範に包まれて起きる朝は何か安心感で起きるんだよな。匂いなのか…何なのか。悪ノリにも突っ込んでくれるから私もふざけちゃうけど真っ当な反応されると困るな。意識しないようにしてんのに師範の反応…何か男の人みたいじゃん。


私が大事にする人(モノ)は、すぐに手の平から零れ落ちるから。本当に大事な人(モノ)を私は作る気は無い。そう思えば思うほど苦しくなる夜は師範と出逢い、共に暮らすようになってから度々思うようになった。





それにしても、久々に夜泣きしちゃってたか。もうそろそろ大丈夫かと思ってたんだけど。こればっかりは自分の意識でどうしようもなくて。うるせェ！とか言って蹴り起こしそうなもんなのに師範はそんな時、朝まで一緒に居てくれる。



あーー、何か調子狂う。
いつもみたいに無骨で暴力的な師範で居てよ。面倒臭いなぁ…





「よう。またおはぎ作ってんのかよ。」

『うわ…っ！宇髄さん！』

「甲斐甲斐しく不死川の好物作るとか可愛いとこあんのな。」

『おはぎ作らなくても私は可愛いですよ。失礼な。』



昨夜、寝付けなかったから酒を一舐めする前に仕込んでいた小豆を鍋でグルグルしていれば背後に音柱の宇髄さんが居て驚いた。


『師範なら居ませんよ。』

「みたいだな。喧嘩でもしたのか？」

『まぁ…ちょっと。師範が……師範がいつもの師範じゃないのがいけないですね。』

「何かあったのか？」

『…………いえ。』




私が夜泣きしたら師範と添い寝してる事って宇髄さんが知っているのか私は知らない。下手したら宇髄さんは鬼の首を取ったように師範と私をからかい出すかもしれないから黙ってよ。


うーん……そう思うって事は、いくら師範と継子だとしても世間様には言えない事してるって自分で思ってる？


………


でも師範は慰めてくれてるだけだし。
でも傍から見たらいい年した男女か？
でも夜泣きの情緒は慰めて欲しいし…


うーん…


とりあえず、師範が悪い。
何だあの態度。


そんな事を考えていれば百面相していたらしく宇髄さんは吹き出して屋敷から出て行った。




京華
私が必死に考えたらタイトルこうなった。
(だから、あさひは…ひよに任せた、笑)

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