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『あ、あの、どちらへ?』
「俺の屋敷だ。」
俺の屋敷って………なんで…?
はっ!まさか……
伊黒さんも私の事が好きなのか?!
それで屋敷に連れ込もうって…?
ヤダ♡柱ってみーんな強引☆
でも、Aチャンはそんなやっすい女じゃないぞ♡
って!待て待て待て!
伊黒さんは蜜璃の事が好きなんじゃなかったのか?!
え、じゃー何?この人女なら誰でもいいってこと?
穴があったら誰でもいいって感じですか?!
____最低…っ!
私はその場で立ち止まり、胸の前で手を交差しながら叫んだ。
『わ、私!伊黒さんの事は好きですけど、そーゆー事は本当に好きな人としか致しません!』
そうハッキリ、キッパリ言い切ると伊黒さんはゴミを見るような目をして大きな大きな溜息を吐いた。
「俺がその貧相な身体に手を出すとでも思ったのか?自意識過剰にも程がある。俺は不死川や煉獄のようなモノ好きではない。さっさと来い。茶くらい出してやる。」
言い捨てるように言った伊黒さんは、私を置いてさっさと屋敷に向かって歩いて行ってしまった。
思わす下を向き、自分の身体を見た。
確かに…蜜璃はしっかり凹凸があるもんね……
わ、私だって…!脱いだら凄いんだから!(筋肉と傷が。)
誰に言うともなく見栄を張ってみたが、
あれ?何だか伊黒さんの背中が滲んで……
前が…、見えないや……。
私は天を仰ぎ、目頭をつまむのだった。
◇
『おいしいですねーこの抹茶…』
鼻がツンとなる程に精神を抉られた後、伊黒邸の縁側で抹茶と桜餅を頂きながら、今までの経緯を全て話した。
(※因みにこの桜餅の消費期限はとっくに過ぎている)
「………お前の阿呆さ加減には程々愛想が尽きる。」
ほら、聞いたところでアホ扱い。
自覚してるよ。だから言いたくなかったのに…。
とはいえ、全て話したんだ。
何かしらの助言が貰えるだろう。
『私は、どうしたらいいのでしょうか?』
「知らん。何故俺に聞く。自分の事は自分で考えろ。」
……………え?
知らんって…
私を心配してくれたんじゃないの?
相談に乗ってくれようと思ったから、彼なりに考えて、脅してまで私をここに連れて来たんじゃないの?
散々話せと言うから長々と話したというのに…
興味なさすぎやしないか???
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あさひゆうひ(プロフ) - 京華さん» ナニシテンノ?おめめ心配。寝ろ寝ろ寝ろ。 (2月5日 5時) (レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
京華(プロフ) - 初コメント失礼致します(いやこれ何でコメントしてないの?え?読んでたよね?と困惑。バグってんの?まぁいいや←)一気読みしてしまいました。惚れてくれてる実弥イイ!笑いながら読んじゃいました。眠いのに実弥熱が沸き起こって眠れないけど寝ます。また書いて。 (2月5日 1時) (レス) @page50 id: bb9635485e (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - なおさん» 完結して随分経つ話にコメントありがとうございます!とっても嬉しいです!鴉たち頑張りましたー! (2022年7月28日 23時) (レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
なお - 鴉すごっ!天才やん そしてあさひゆうひさんもこのお話を考えれるなんて天才だよー 天才過ぎてヤバイ 不死川さんたちお幸せに!! (2022年7月26日 22時) (レス) @page50 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - 環さん» 環ちゃん!久しぶり…!まさか読んでくれたとは!!!オチを書きたいだけのお話でした。コメントありがとう!とっても嬉しかったです♥ (2022年4月7日 23時) (レス) id: 9c7376e839 (このIDを非表示/違反報告)
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