41. ページ42
.
あれから1ヶ月が過ぎた。
身を焦がすような初恋だった。
それなのに、簡単に変わってしまった自分の気持についていけなくなった私は、
…………恋とはなんぞや?
と、分からなくなってしまっている。
だって、煉獄さんへの気持ちが変わったのと、
不死川さんを好きなのかは別の問題じゃないか。
確かに私の頭の中は6割不死川さんだ。
驚く事に、みたらしより割合を占めている。
不死川さんと一緒にいるのは楽しいし、自然体でいられる。
友人としては大好きだ。
でも、異性として考えた時、
どうしても、どう考えてもダメなんだ。
どう考えても……
タイプではない…。
私は、煉獄さんの様な人が好きなんだ!
不死川さんには不死川さんの良さがあると思う。
でも、何度も言うがタイプじゃないんだ!!!!!
好きになる理由がない。
そもそもここまで考えても分からないのであれば、結論なんて出さずに、いっそこのままでいい気がする。
そして、考える事を放棄した私は、
今日も、今日とてかくれんぼ。(だってまだ気まずい。)
皆さんお忘れかもしれないが、これでも私は鳴柱。
全体の筋力では他の柱に劣るが足の筋肉、スピードなら負けない。
追われている訳でもないので、不死川さんや煉獄さんを避ける事くらい容易なのである。
◇
この日も二人を警戒して避けていれば、
私を狙う者が真後ろに来るまで気付けなかった。
後ろから重たい圧を感じて、逃げなければ…!と本能が叫び、足に力を込めると、
物凄い殺気と地を這う程低くどす黒い声に一歩も動けなくなった。
「動くな。一歩でも動けば即刻斬り刻む。分かったらゆっくり両手を上げろ。」
……………………伊黒さん……。
何の冗談かと日輪刀に掛けた手を下ろし、振り向こうとすれば、後ろからカチャっという音。
あれ?今、日輪刀に手を掛けてますよね???
完全に抜刀態勢入っちゃってますよね???
慌ててこれでもかという程両手を高く上げると、放たれた殺気から解放された。
冷や汗を垂らしながら、
ごくりと喉を鳴らして恐る恐る振り返ると
伊黒さんは、行くぞと言い捨てスタスタと歩き出した。
.
370人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あさひゆうひ(プロフ) - 京華さん» ナニシテンノ?おめめ心配。寝ろ寝ろ寝ろ。 (2月5日 5時) (レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
京華(プロフ) - 初コメント失礼致します(いやこれ何でコメントしてないの?え?読んでたよね?と困惑。バグってんの?まぁいいや←)一気読みしてしまいました。惚れてくれてる実弥イイ!笑いながら読んじゃいました。眠いのに実弥熱が沸き起こって眠れないけど寝ます。また書いて。 (2月5日 1時) (レス) @page50 id: bb9635485e (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - なおさん» 完結して随分経つ話にコメントありがとうございます!とっても嬉しいです!鴉たち頑張りましたー! (2022年7月28日 23時) (レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
なお - 鴉すごっ!天才やん そしてあさひゆうひさんもこのお話を考えれるなんて天才だよー 天才過ぎてヤバイ 不死川さんたちお幸せに!! (2022年7月26日 22時) (レス) @page50 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - 環さん» 環ちゃん!久しぶり…!まさか読んでくれたとは!!!オチを書きたいだけのお話でした。コメントありがとう!とっても嬉しかったです♥ (2022年4月7日 23時) (レス) id: 9c7376e839 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ