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何時もなら長期任務後またすぐ長期任務なんて、文句の一つでも出るところなのだが、このタイミングでの長期任務は非常に有り難い。
流石お館様だと列車に乗り込めば、
どこからか聞こえてくる「うまい、うまい」と躍動感みなぎる声。
座席をそっと覗くと、思った通り煉獄さんが座っていて。
パァァ!っと一気に気が晴れた。
彼の隣に座る許可をとると、満面の笑みで応えてくれる。
その顔に持病の発作が起きるのは、もはや一連の流れだ。
速すぎるだろ、早死するぞと軽く自分の心臓にツッコミを入れながら、煉獄さんの話を聞くと、どうやら彼も別の任務に向かう途中らしい。
お館様の采配 見事…!
ありがとうございます!ありがとうございます!!!
緩みきっただらしない笑みを浮かべながら他愛もない話をしていると、煉獄さんが唐突にしたぶっ飛んだ質問に私は飲んでいたお茶を噴き出しそうになった。(よく堪えたと自分を褒めたい。)
『い、今なんと…?』
「む!君と不死川は恋仲なのかと聞いたんだが。」
『ち、違います!
………………………と、も、言い切れませんが……色々誤解があり…』
きちんと否定したいが何と言う?
貴方に恋文を出そうとしたら、間違えて実弥さんに渡しちゃいまして…
そしたらなんと!あの実弥さんが私にお熱らしいんですよ!
で、なんやかんやで恋仲になる事になっちゃいました!
私もすぐに誤解を解こうとしたんですけどね〜
意外にも一緒に居ると楽しくて☆
つい逢い引き重ねてたら言いにくくなっちゃって…
この間、接吻までぶちかましちまいました♡
って??
い、言えない。言える訳がない。
うーんと唸る私に煉獄さんはポンとその大きな手を私の頭に乗せると、そうか!分った!と生命力溢れる声をあげた。
何も話していないのに、何をどう分かったのかと煉獄さんを凝視していると
「Aは、不死川を好いてはいないのだな!」
聞かれた質問にすぐに答えられなかったのは、同僚、友人として好いているからだと思う。
そんな私の思考を察してか
「異性として、好いてはいないのだな。」
そう言い直した煉獄さんにやはりすぐには返事を返せなかった。
頭の中で色んな表情の実弥さんがグルグルと回り、異性として、、と考えようとした瞬間。
煉獄さんの更なるぶっ飛び発言に私の思考もぶっ飛んだ。
「A!俺は君が好きだ!」
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あさひゆうひ(プロフ) - 京華さん» ナニシテンノ?おめめ心配。寝ろ寝ろ寝ろ。 (2月5日 5時) (レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
京華(プロフ) - 初コメント失礼致します(いやこれ何でコメントしてないの?え?読んでたよね?と困惑。バグってんの?まぁいいや←)一気読みしてしまいました。惚れてくれてる実弥イイ!笑いながら読んじゃいました。眠いのに実弥熱が沸き起こって眠れないけど寝ます。また書いて。 (2月5日 1時) (レス) @page50 id: bb9635485e (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - なおさん» 完結して随分経つ話にコメントありがとうございます!とっても嬉しいです!鴉たち頑張りましたー! (2022年7月28日 23時) (レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
なお - 鴉すごっ!天才やん そしてあさひゆうひさんもこのお話を考えれるなんて天才だよー 天才過ぎてヤバイ 不死川さんたちお幸せに!! (2022年7月26日 22時) (レス) @page50 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - 環さん» 環ちゃん!久しぶり…!まさか読んでくれたとは!!!オチを書きたいだけのお話でした。コメントありがとう!とっても嬉しかったです♥ (2022年4月7日 23時) (レス) id: 9c7376e839 (このIDを非表示/違反報告)
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