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「A…」
『…はい…っ』
まだ気配だけだが確かに感じる鬼の気配。
目の色を変えた実弥さんは
分かってんな、とでも言うように私に鋭い眼光を飛ばし確認をした。
耳がいい鬼かもしれないから、お互い声は出さずに目だけで合図を送り合い、演技を続けた。
「じっとしてろォ。脱がしてやるからァ…」
『……ん、あっ…実弥さん、早くっ！』
掛けた布団の中で動きにくい着物を脱がせて貰い隊服になると、私達は忍ばせていた日輪刀に手を掛けた。
来る…！でも、まだ姿が見えない。
私も実弥さんもお互いそれっぽい動きをして、更に鬼を誘き寄せるように努めた。
「A…もっと鳴けよォ…声きかせろォ…」
『あっ…実弥さん…ヤダ…』
そんな声を出しながらも
私達は何処から来るかと目を彷徨わせた。
『＿＿＿実弥さん！後ろです…っ！』
振り向きざまに日輪刀を抜いた実弥さん。
私も応戦体制に入ると、その鬼の手には二人の若い男女。
闇から急に姿を見せた所から姿を消せるのか…？
「待ちくたびれたぜェ！クソ鬼ィ…！オラァテメェの好物だァ…！」
実弥さんは直様自分の腕を斬り、腕を大きく振ってその鬼の目に自分の血を浴びせた。
恐らく視覚を奪うだけでなく、消えてしまうかもしれない鬼に自分の血の匂いを付けたのだろう。
褒められたやり方ではないが、手段を選ばない彼のやり方に私も概ね賛同している。
それくらいやらなければ鬼の殲滅など出来るはずない。
実弥さんが作ってくれたその隙に
捕まった二人を傷つけないように鬼の腕ごと斬り落とすと、実弥さんは私に二人を安全な所へ連れて行くよう顎で指示をした。
動きや再生速度からして大した事はなさそうな鬼だが、甲２人を倒しているとなれば…
でも、と目だけで訴えれば、実弥さんの怒号が響いた。
「堅気の人命が第一だァ！俺ァ一人で十分だ！さっさと行けェ!!!」
『はいっ！』
二人を抱え、目一杯足に力を込めて、一気に地面を蹴り上げた。
意識はなく、かなり出血しているが、致命傷じゃない。
急げば助かる。
この町を把握しておいて良かったと思いながら、一番近い場所にいた医者に二人を任せ、
私は再び実弥さんが待つ戦いの場へと駆け出した。
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あさひゆうひ(プロフ) - 京華さん» ナニシテンノ？おめめ心配。寝ろ寝ろ寝ろ。 (2月5日 5時) (
レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
京華(プロフ) - 初コメント失礼致します(いやこれ何でコメントしてないの？え？読んでたよね？と困惑。バグってんの？まぁいいや←)一気読みしてしまいました。惚れてくれてる実弥イイ！笑いながら読んじゃいました。眠いのに実弥熱が沸き起こって眠れないけど寝ます。また書いて。 (2月5日 1時) (レス) @page50 id: bb9635485e (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - なおさん» 完結して随分経つ話にコメントありがとうございます！とっても嬉しいです！鴉たち頑張りましたー！ (2022年7月28日 23時) (レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
なお - 鴉すごっ！天才やん そしてあさひゆうひさんもこのお話を考えれるなんて天才だよー 天才過ぎてヤバイ 不死川さんたちお幸せに！！ (2022年7月26日 22時) (レス) @page50 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - 環さん» 環ちゃん！久しぶり…！まさか読んでくれたとは!!!オチを書きたいだけのお話でした。コメントありがとう！とっても嬉しかったです♥ (2022年4月7日 23時) (レス) id: 9c7376e839 (このIDを非表示/違反報告)
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