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柱合会議が終った後、
私と実弥さんはお館様に名を呼ばれ、その場に残った。
そのままの態勢で跪いていると、
再び労いとお褒めのお言葉が降ってくる。
心地よいお声に包まれると、
きつく詰まったものがほんの少し緩まった。
この方の為なら…
不思議とそう思ってしまう。
「鬼殺隊として当たり前の事をしているだけです。
それよりお館様、本題を。」
『……。(チッ…!)』
お館様に褒められたくてやってる訳じゃないけどさ!
人が折角ヤル気スイッチ入れようとしてるのに…!
そうだね、とお館様は実弥さんに促されるように本題の。
柱2人が呼ばれる程の任務の話を始め、
私は気を引き締めた。
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「___もう何人もの子供たちが帰って来ていないんだ。」
「十二鬼月かァ…」
『その可能性が高いですね。』
「その鬼はね、若い夫婦しか狙わないんだ。つまり…」
『私と不死川さんが夫婦のフリをして誘き寄せ、鬼を仕留める。そういう事ですね。』
「……。」
「やってくれるかい?」
返事など決まっている。
お館様の為なら、たとえ火の中水の中。
何時如何なる時でもこの身を捧げます…!
『御意!』
「…………御意。」
元気よく即答した私とは違い、
少し間を空けた実弥さんを不審に思い盗み見た。
その顔はとても複雑そうで。
私の視線に気づいたのか目が合うと思いっきり逸らされてしまった。
顔は見えないが、耳まで赤くした実弥さん。
どうした?
照れる事があっただろうか…?
お館様のご命令に従うだけだぞ?
ただ、少し離れた町に二人で任務に行くだけ。
ただ、夫婦のフリをして昼夜共にするだけ。
ただ、それだけ…
………………ん?
待って待って待って待って!!!!!
『!私と不死川さん、二人っきりでの任務ですか?!しかも夫婦のフリってことは四六時中…』
「うるせェ…!お館様の前だぞ!」
『!』
実弥さんに後頭部を掴まれ、上げた顔を下げられると、私の頭が聞いた事もない音を立てる。
あ、いや!この間聞いたわ!
確かあれは…実弥さんを囚人扱いした時!(10話)
いやーあの時は……って!痛っ!
イタイイタイ!冗談抜きで痛いって!!!!!
私の頭、可哀想なくらい悲鳴あげてるよ?
ミシミシいっちゃってるよ!?
歯を食いしばり、痛みと戦っている中、
お館様にすぐに現地へ向かう事を伝える実弥さん。
いやいや。
実弥さんはいいのか?
夫婦のフリだぞ…!?
分っているのか!?!?!?!?
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あさひゆうひ(プロフ) - 京華さん» ナニシテンノ?おめめ心配。寝ろ寝ろ寝ろ。 (2月5日 5時) (レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
京華(プロフ) - 初コメント失礼致します(いやこれ何でコメントしてないの?え?読んでたよね?と困惑。バグってんの?まぁいいや←)一気読みしてしまいました。惚れてくれてる実弥イイ!笑いながら読んじゃいました。眠いのに実弥熱が沸き起こって眠れないけど寝ます。また書いて。 (2月5日 1時) (レス) @page50 id: bb9635485e (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - なおさん» 完結して随分経つ話にコメントありがとうございます!とっても嬉しいです!鴉たち頑張りましたー! (2022年7月28日 23時) (レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
なお - 鴉すごっ!天才やん そしてあさひゆうひさんもこのお話を考えれるなんて天才だよー 天才過ぎてヤバイ 不死川さんたちお幸せに!! (2022年7月26日 22時) (レス) @page50 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - 環さん» 環ちゃん!久しぶり…!まさか読んでくれたとは!!!オチを書きたいだけのお話でした。コメントありがとう!とっても嬉しかったです♥ (2022年4月7日 23時) (レス) id: 9c7376e839 (このIDを非表示/違反報告)
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