朝焼けの花が咲く日まで (ページ10)

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次に、めめの病室に行く。

深澤「めめ、入るよ」

阿部ちゃんの時と同じように声をかけてから、ドアを開ける。

様子は大体、阿部ちゃんと変わらなかった。

細かいところは違うのかもしれないけれど、俺にはその違いは分からない。

向井「めめ、起きてくれるんかな…」

ラウール「いつかきっと、起きてくれるよ」

向井「なんで分かるん？」

ラウール「別に分かるわけじゃないけど、そう考えた方が今はいいと思うし、めめのこと、信じてるから」

向井「ありがと、ラウール…」

どっちの方が年上なのかよく分からない会話だ。

でも、ラウールの言葉に、ハッとさせられた。

俺も、康二のこと言ってる場合じゃないな。

『めめのこと、信じてるから』

その言葉が、全てだと思う。

様々な苦労や重圧を乗り越えてきただけあって、Snow Manの最年少はただの18歳じゃないし、発する言葉にも重みが感じられる時がある。

確かに現実がどうであれ、信じるのは、自由だ。

俺は、Snow Manを守りたい。

俺は、阿部ちゃんを、めめを、Snow Manを、信じる。

二人の病室を出て、車に戻った後。

岩本「このことに俺らは直接関わったわけじゃない。でも、二人を守れなかったのはSnow Man全体の責任になるし、俺たちが気づけなかった何かがあったんだとしたら」

照の言葉が、胸に刺さる。

これからSnow Manの前にある道が、あまりにも残酷すぎて。

でも、そんなことになった原因って…？

照が言うように、俺たちが直接関わっていなくとも、何か気づけていないことがあったのかもしれない。

もしそんなことがあったら、責任は重大だ。

そうしたら、俺たちは、Snow Manは、どうなるんだ…？

家に着いてすぐに、電話が鳴った。

深澤「もしもし」

滝沢「明日、事務所に来てほしい。10時には着いていてほしいから、準備早めで」

深澤「分かりました。全員に、伝えておきますか？」

滝沢「流石、話が早い。とにかく明日」

急いでいるだろう滝沢くんは、すぐに電話を切った。

グループラインに、このことを投稿する。

一昨日までは活発に動いていたグループラインが、ほとんど動いていない。

そんな事実に、寂しさを感じる。

とにかく、無事であってほしい。

早く、目を覚ましてほしい。

そして、何があったか、知りたい。

たとえそれが、どんなに残酷なものであったとしても。

受け入れる覚悟なんてできてないけれど、でも、いつかは受け入れないといけないもの。

俺たちは、それを知る権利があり、義務がある。

―真実を、教えて。―

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