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急いで家に帰る。

昨日の晩ごはんの残りを温めて食べる。

今度はきちんと財布も持って、家を出る。

別に、もう財布使う機会ない気いするけど、まあええわ。


病院に入って、廊下を歩く。

松村「こんにちは、向井さん」

向井「こんにちは、先生やないですか」

松村「久しぶりですね」

向井「俺は来てるんですけど、タイミング悪くて全然先生に会わへんのですよ」

松村「来てるっていう話は深澤さんとかから聞くんですけど、ほんとに会わないですよね」

向井「先生に会えんのはレアなんでね、なんかええこと起こる気しますわ」

松村「そうだといいですよね」


向井「先生、お仕事あるんちゃいます?」

松村「…もうこんな時間ですね、ではまた」

向井「また会えたらええな」

松村「そうですね」


そう言って、先生は去って行った。


もう一度めめの病室に入る。

朝来た時と変わらない様子で寝ているめめを見ると、なぜか安心する。


向井「めめ…」

返事は帰ってこないけど、いつも話しかけてる。


一日オフの日やったから、今日も来たんよ。

めめ、部屋に一人で寂しいんちゃう?

俺やったら耐えられへんわ。

一面真っ白で、何か落ち着かんし。


めめおらんかったら、めっちゃ寂しいんよ。

冒険少年の収録ん時も、めめがおらんってだけで、不安になるんよな。


あと、阿部ちゃんの部屋入れんくなってたんよな。

2人とも最近ようやくICUから出れたばっかやのに、阿部ちゃんだけどうしたんやろか。


めめ何か知ってたりすんのかな…?

そんなわけないわな…。

そもそも、何でこんなことになったんかも分かってへんしな。

めめが起きてくれたら、何か分かるんとちゃう…?

でも、俺が起きてほしいと思ったところで、めめがすぐに起きてくれるわけちゃうしな…。

まあ、願うだけやったら自由やろ。


めめと阿部ちゃんが、早く目え覚ましてくれますように。

そして、Snow Manがもう一回9人で活動できる日が来ますように。


めめ、聞いてくれてるんかな…?

聞こえてるんやったら、うれしいんやけどな。


だって俺、まだ信じられてへん部分あるもん。

おかしいよな。


何か、現実から逃げたくなってくる時あんねん。

どうしたら、ええんやろか。

こんなこと聞いてもどうしようもないのは分かってるんやけどさ、何か、聞いてほしいんよな。


時計を見たら、16時過ぎ。

もうすぐ面会終了時間や。

ほんならめめ、帰るわな。

明日は冒険少年の収録あるから、それ終わったら来るわ。


じゃあまた明日な、って言おうとした。

向井「…?」


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作者名:まっちゃ | 作者ホームページ:No.  
作成日時:2022年1月5日 10時

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