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…
雄也「ん。これ、渡してやってな。」
「はーい。喜ぶよきっと。
ゆーやからだよーってちゃんと朝言っとくね、」
私に返事をする代わりに、寝顔を愛おしそうに見つめて向き直った彼。
朝の海みたいな香水の香りと、
夜の暗闇に映える明るい髪。
「だっこ疲れたよね。ありがと。」
雄也「…A、」
…ほんの昨日まではありえなかったことが、
雄也「たのしかったか?今日。」
「うん、
こ、うちゃんすごく喜んでたし、」
楽しかった?って。
あの日からもずっと彼との日常が続いていたかのような錯覚が、
彼の射抜くような視線で打ち消される。
雄也「なぁ、聞いていい?」
「ん、はーい。」
雄也「光、…くんさ、帰ってきたって言ったじゃん。」
「…?うん。
だって帰ってきたでしょ。雄也。」
はいっ、だっこ変わりまーす。
雄也「まぁ。
でさ、なんでいなくなったことも知ってんの?」
「んー、と。なんでかな…」
さっきの光くんの言葉のつづき。
聞きたいことは見え透いてるのにわざと遠回りして、
雄也「お前の男?」
「お、とこって。
ちがうよ、そんなんじゃない。」
雄也「ただのコウの先生ってわけじゃなくね?
まあいーけどさ。」
「…うん。」
そう言いながら、
私の簡単な返事にいかにも不機嫌そうに髪をかきあげた雄也。
雄也「いや、だって俺がどうこう言える立場じゃねぇからさ。
けど、まぁなんとなく。」
「…ひかるくんは、ただ、」
雄也「あー…やっぱいいや。
また。連絡する。」
「…ゆう」
ほらね、なんも変わってない。
いなくなったあのときと。
…
航平「ゆーや!ねねゆーやどこ。」
「おはよ。」
こうちゃん朝起きて第一声がこちら。
おふとん探して、キッチンさがして、
洗濯機のなかまで探したけど、どこにもいないゆーやの姿。
「あ!みて、こうちゃん。」
航平「あ!!」
「ね、ゆーやこうちゃんにあげるーって。
帰ってきたらたべようね」
航平「うん!こうちゃん、ゆーやあいたいなぁ」
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にゃん(プロフ) - すごくお待たせしてしまったにも関わらず、真っ先にコメントをくださってありがとうございました。こつこつと頑張りますので、これからもよろしくお願いします。 (2020年12月9日 22時) (レス) id: e86491d17c (このIDを非表示/違反報告)
あも ?(プロフ) - 更新待ってました!にゃんさんのペースでお話進めて頂けたらうれしいです、これからも楽しみに待ってます◎ (2020年11月21日 21時) (レス) id: 43b06d43a4 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - いのりさん» お返事も、更新も遅れて申し訳ありません。あさやけへのコメントもすごく嬉しかったです!これからいろんな展開が巻き起こる予定なのですが、変わらずに応援して下さるとありがたいです。これからもよろしくお願いし致します! (2018年1月13日 13時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
いのり - にゃんさん!更新してくれてありがとうございます!にゃんさんの作品はとてもわくわくしてリアルで自分が本当に夢主にはなった気がします!にゃんさんのペースでいいので頑張ってください(^^) (2017年12月20日 17時) (レス) id: 333c8aa74a (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 美咲さん» お久しぶりです!変わらずコメントを下さり、ありがとうございます。あさやけでは切ない場面が続いてしまい、私らしい作品がわからなくなってしまったのですが、もう振り切りつつ復活します!笑 丁寧に1つずつ書いていけたらいいな、今後ともよろしくお願いします! (2017年8月10日 21時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃん | 作成日時:2017年5月4日 16時