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青白く染まってきた外の空。
ベッドが軋む音と、
彼の吐息を表情を、シャッターを切るように焼き付ける。
一生忘れることがないように。
雄也「まだきつい?」
「…ううんっ、」
…
「ごめ、っ」
雄也「…A」
「…っごめんなさい。
一回だけでいいから、すきって言って。」
絶対に言わないって決めてた言葉を、
…っはぁ、
雄也「好きだよ。
どうしていいかわかんねーくらい、…お前のことが大好きだよ。」
うそだってわかってるのに雄也が泣きそうな顔をするから、
「いなくなっちゃったら、泣くから」
雄也「…おー。知ってる。」
痛いくらいに胸元に噛み付いて、誤魔化した雄也。
「ちゃんと、できるよ。」
今日のこと全部。
なかったことにして、雄也に言われたとおりにするから。
そばにいなくてもいいから、
私の前からいなくならないで。
雄也「ならねーよ。お前が言うならなんだってするよ、まじで。」
「ほんと、?」
雄也「…ん。」
雄也「頼むなにがあってもこれだけは信じて、」
「…っや」
雄也「A、こっち見て」
雄也「どんな女よりお前が一番かわいくて、守りたくて、」
…
雄也「大事にしたかった。」
”大事にしたかった”
その過去形の意味に気づくのは、
神社でひとりうずくまって彼の名前を呼んだとき。
「…ずっと好きだよ、雄也」
汗なのか、もしかしたら涙なのか、
私の頬に落ちた雫。
誤魔化すように、擦り寄せるように頰に落とされたキス。
壊れそうなものを引き寄せるように大事に私を抱きしめて、
精一杯の優しさで壊した関係。
やっと始まった季節を前に、私たちの夏は終わったの。
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にゃん(プロフ) - かえるさん» コメントありがとうございます。雄也くんらしさって、言葉にしてしまうと冷たく感じられてしまいがちで、不器用な優しさですよね。過去編では切ないばっかりでしたが、2ではしっかりきゅんにします!笑 これからも、よろしくお願い致します。 (2017年5月4日 16時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - レイナさん» コメントありがとうございます。そとづらから引き続き読んでくださってるのがすごく嬉しかったです!なるべく頻繁に更新できるよう、頑張りますね。またいつでもコメントお待ちしております。2も、引き続きよろしくお願い致します! (2017年5月4日 16時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - コメント失礼します。とってもキュンキュンするのに、切なくて泣いてしまって。雄也くんらしいな〜と楽しく拝見させていただいています。 これからも楽しみにしてます。 (2017年4月23日 23時) (レス) id: 740f5ed62d (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - そとづらだんしに引き続きあさやけだんしもダイスキな作品です!!にゃんさんのペースで更新頑張ってください!!どんなに時間経っても更新楽しみにしてます!!!がんばってください! (2017年4月23日 19時) (レス) id: 2b8f700843 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 美咲さん» お久しぶりです。ずっと前にコメント下さっていたのに今になってしまってごめんなさい。ちょっと考えてしまうことがたくさんあったので、やっぱり頑張ろうと思えました。これからも丁寧に書いていきます。よろしくお願い致します! (2017年4月16日 19時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃん | 作成日時:2016年10月24日 23時