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…とん、とん。
雄也「寝た？」
「…ん、あともーちょっと。」
ぎゅって、小さな手で握られた私の襟元。
急に重くなったように感じるその小さな体。
雄也「…なぁA、」
「んー…？」
さっきも3人で座ってた境内の裏側。
私にだっこされたこうちゃんが頬を擦り付けるように肩に頭を預けて、
目を閉じたまま大きなあくびをしたとき。
雄也「腹減んねぇ？」
「…えー？」
こうちゃんがしてたみたいにラムネの空き瓶を覗き込む雄也に、
私はその小さな彼の柔らかい髪を耳にかけながら振り返る。
「…あれ、雄也食べてないの？」
雄也「いや俺じゃなくてお前。今日なんか食った？」
「うん。かき氷とわたあめ。おいしかったよ？
…でもほとんどは、こうちゃんのおなかなんだけどねー。」
”はんぶんこ”
そんなのあんなに幸せそうな彼を見ちゃったら、出来るわけないもん。
雄也「はは、ぷっくぷくだもんなコウのほっぺ。」
「うん。
…ねー、こうちゃん。」
そう呟きながら真っ赤でぷくぷくのほっぺを人差し指で優しくつつく。
とん、とん。
暖かい背中に手を添えて、
かかとをあげて、おろしてって動作はそのままに。
雄也「…そんだけ？」
「うん。でもほら、こうちゃんでいっぱいいっぱいだったから。」
おなか空かせてる暇もないってゆーか。
雄也「だなー…
A、俺そこで買ってくるけどなんか食うー？」
「え、いいの？」
雄也「いいのってなんだよ、しょっちゅう人んち来て散々食ってたくせに。」
「そうだけど。
あの時よりももう大人になったのー。」
そう喉で笑うように私に笑いかけた彼。
だったら、私も。
雄也「大人ぁ？」
「そうだよ。何年経ったと思ってるの、」
…もう4年だよ？
こうちゃんをとんとんってする片手間で、笑いながらけろっとそう言った私を見て、
雄也「…な。
ほら、なんにする？」
「んー…やきそば。」
雄也「ん。らじゃー。」
雄也「かき氷は？ひとりじめして食いたくないの？」
「食べたいけどー…じゃあ雄也のはんぶんちょうだい。」
雄也「はは、おっけ。味はまかせとけ。」
…それ、絶対ブルーハワイじゃん。
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にゃん(プロフ) - かえるさん» コメントありがとうございます。雄也くんらしさって、言葉にしてしまうと冷たく感じられてしまいがちで、不器用な優しさですよね。過去編では切ないばっかりでしたが、2ではしっかりきゅんにします！笑 これからも、よろしくお願い致します。 (2017年5月4日 16時) (
レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - レイナさん» コメントありがとうございます。そとづらから引き続き読んでくださってるのがすごく嬉しかったです！なるべく頻繁に更新できるよう、頑張りますね。またいつでもコメントお待ちしております。2も、引き続きよろしくお願い致します！ (2017年5月4日 16時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - コメント失礼します。とってもキュンキュンするのに、切なくて泣いてしまって。雄也くんらしいな〜と楽しく拝見させていただいています。 これからも楽しみにしてます。 (2017年4月23日 23時) (レス) id: 740f5ed62d (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - そとづらだんしに引き続きあさやけだんしもダイスキな作品です！！にゃんさんのペースで更新頑張ってください！！どんなに時間経っても更新楽しみにしてます！！！がんばってください！ (2017年4月23日 19時) (レス) id: 2b8f700843 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 美咲さん» お久しぶりです。ずっと前にコメント下さっていたのに今になってしまってごめんなさい。ちょっと考えてしまうことがたくさんあったので、やっぱり頑張ろうと思えました。これからも丁寧に書いていきます。よろしくお願い致します！ (2017年4月16日 19時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃん
| 作成日時：2016年10月24日 23時
