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「Aねーね、あれたべたい。」
「うん。…え、あれれ？
おうちでもアイス食べてたよねー？」
「だーめ！ねね、…しー。」
人差し指を口元に当てて、いたずらにはにかむあどけない笑顔。
甚平を着た背中の帯に挿したうちわ。
それがなんだかすごく大きく見えちゃうこうちゃん。
「しー。ね。
じゃあー…綿あめもラムネも、しーできる人ー！」
あ、ラムネは大人の味すぎるかな。
「はーい！こうちゃんさんさい！」
「よし。こうちゃんかわいい！」
目の前でいっぱいいっぱいに手を挙げる彼を、思わず立ち止まって抱きしめる。
暗闇と赤の色合いが綺麗な山道。
地元の神社の秋祭り。
彼の小さな歩幅に合わせて、一歩ずつその場所へ。
「こうちゃんかわいいのしってるもん。」
「そっか。」
…この階段の前に立つのは、もう何年ぶりかな。
「ん、ねぇ走っちゃだめ。手つながなきゃ、」
「や。」
まだ少しだけおぼつかない足取りで駆け上がっていく彼に振りほどかれる手。
少し泣きそうになりながらついぼーっとその後ろ姿を見てしまうほど、
この場所には、思い出がありすぎるから。
…
「おいし？」
「うん！」
内緒のラムネ、綿あめ。
内緒のかき氷は、
「これはー…こぼしちゃったら怒られちゃうから、ここ座ろ。こうちゃん。」
「ん。」
人気もまばらな神社の境内の裏で2人ではんぶんこ。
3歳が幸せそうにぷはーってラムネをごくごく飲んで、
「あっかんべー。」
「あー。なってるなってる。」
雄也「あれ、A？」
…
ずっと忘れたかった。
なのにずっとずっと忘れられなかったその声。
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にゃん(プロフ) - かえるさん» コメントありがとうございます。雄也くんらしさって、言葉にしてしまうと冷たく感じられてしまいがちで、不器用な優しさですよね。過去編では切ないばっかりでしたが、2ではしっかりきゅんにします！笑 これからも、よろしくお願い致します。 (2017年5月4日 16時) (
レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - レイナさん» コメントありがとうございます。そとづらから引き続き読んでくださってるのがすごく嬉しかったです！なるべく頻繁に更新できるよう、頑張りますね。またいつでもコメントお待ちしております。2も、引き続きよろしくお願い致します！ (2017年5月4日 16時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - コメント失礼します。とってもキュンキュンするのに、切なくて泣いてしまって。雄也くんらしいな〜と楽しく拝見させていただいています。 これからも楽しみにしてます。 (2017年4月23日 23時) (レス) id: 740f5ed62d (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - そとづらだんしに引き続きあさやけだんしもダイスキな作品です！！にゃんさんのペースで更新頑張ってください！！どんなに時間経っても更新楽しみにしてます！！！がんばってください！ (2017年4月23日 19時) (レス) id: 2b8f700843 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 美咲さん» お久しぶりです。ずっと前にコメント下さっていたのに今になってしまってごめんなさい。ちょっと考えてしまうことがたくさんあったので、やっぱり頑張ろうと思えました。これからも丁寧に書いていきます。よろしくお願い致します！ (2017年4月16日 19時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃん
| 作成日時：2016年10月24日 23時
