【あんスタ】プロデューサーが元暗殺者の件について〜３〜【暗殺教室】

狭間綺羅々の時間 ページ43

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全員が揃い、準備が整うと、政府が手配したバスで訓練施設まで向かう。



途中、休憩を挟み各自トイレに行ったり、外の空気を吸いにいっている間、私は冷房の効いたバスの中で、本を読んでいた。



ミステリー小説で、最近映画にもなるほどの人気作品で、何度読んでも飽きない内容で、退屈しないのだ。



「それ、あんたも読んでるのね」



「うわぁ！は、狭間ちゃん……」



突然、後ろの席から話しかけてきた狭間ちゃんに驚き、変な声を出してしまう。



身を乗り出している彼女は、まるで幽霊のようで、心臓に悪い。



というか今、狭間ちゃん……



“あんたも読んでるのね“って事は



「狭間ちゃんも知ってるの！？」



「この作者の作品は、言葉選びが面白いから、全作持ってるわ」



「分かる〜！この作品は、主人公が犯人だけどさ、オチまでの運び方が上手いよね！」



「それにはやられたわ。てっきり私も、主人公の妹が犯人だとばかり思ってたんだけど、まんまと騙されたし」



Ｅ組の時も、狭間ちゃんとはあまり話した事がなくて、正直“近寄り難い子だな“って思ってた。



けど、今こうやって話してみると、結構話が面白くて、話しやすい子なんだなって分かった。



人は見かけじゃないから、話してみると意外といい人だったり、気が合う人だったりする。



彼女の事は、未だに掴めないところはあるけれど、本の事なら話が合う。



これを機に、もっと仲良くなれればいいなと思った。

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