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観光の時間 3時間目 ページ41

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よく先生が言っていた【帰るまでが○○】。



私たちバージョンでは、【帰るまでが旅行】だ。



「短かったけど、楽しかったよ。一緒に行ってくれてありがとう」



「ふぅん。まぁ俺も、退屈はしなかったよ」



東京の中心の駅で、私と瀬名くんは向かい合っていた。



お互いの手には、お土産屋の袋が沢山ぶら下がっている。



特に瀬名くんは、ユニットの皆や家族だけじゃなくて、仕事先の方々への差し入れなんかも買っていてとても重そうだ。



「じゃあ、次会うのは夏休み明けだね」



「そうだねぇ」



「じゃあ、それまで元気でね」



瀬名くんに背を向け、行きよりも少し重たく感じるキャリーケースを持ち、歩き出す。



少し歩いた所で、パシッと腕を掴まれた。



振り向くと、別れたはずの瀬名くんがそこに立っていた。



「どうかした?」



「ん」



差し出されたのは、昨日一緒にショッピングした時に入った雑貨屋の袋。



それは手に乗るサイズの小さなものだった。



「これ、私に?」



「開けて」



彼に促され、私は袋を破かないようにゆっくりと開封する。



入っていたのは、白色と、彼の瞳のような色をした星がついたヘアゴム。



私には、もったいないくらいに綺麗だった。



「これ、本当にくれるの?ここの雑貨屋の物って、一つ一つ高かった気が……」



「そんなの、気にしなくていいのぉ!それに、あんたには貰ってばかりだから」



瀬名くんの言葉に、私は疑問を抱く。



私は何もあげてないから、彼の言葉の意味を理解できなかった。



「あんたの事だからお礼とか気にしそうだけど、そういうのいらないから!じゃあ、またね」



私にうんともすんとも言わせず、瀬名くんはその場を去っていった。



彼の不器用な優しさが、すごくむず痒くて嬉しかった。



(ありがとう、瀬名くん)



私は片手にその袋を持ったまま、キャリーケースを持ち、再び歩き出した。

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雪羅 - すごく面白いです!暗殺教室もあんスタも大好きなので、クロスオーバーの、しかも私が好きな感じのストーリーで嬉しいです。これからも頑張ってください!! (2018年6月7日 7時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
春風 - 一気読みしました~!!とても面白いです!!!更新頑張って下さい~!!! (2018年2月11日 2時) (レス) id: fe434a094a (このIDを非表示/違反報告)
☆てってれ〜☆ - 全部いっきに読みましたっ!!!楽しいですねっ!!!頑張って下さいっ!!! (2017年11月24日 19時) (レス) id: eef2348f1c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - この小説凄く面白いです!更新頑張って下さい! (2017年11月23日 0時) (レス) id: 5a9b64b293 (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - 明日は羽風先輩の誕生日ですね!(三年なんでこんなにかたまってるの!) (2017年11月2日 23時) (レス) id: 3b75a384a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水神友花 | 作成日時:2017年10月21日 14時

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