観光の時間 2時間目 ページ40
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お祈りを済ませると、お守りを買いに行った。
「そう言えば、本来こういうのって日頃の感謝を言うものなんだよね?」
「そうらしいねぇ。まぁでも、俺たちは受験生な訳だし、今回ぐらい【大学受かりますように】でもいいんじゃない?」
「だよね」
巫女さんからお守りを受け取り、瀬名くんも受け取ったのを確認すると、その場をあとにする。
「Aって、大学推薦で受けるんだよねぇ」
「うん。蛍雪は推薦入試の日が9月で、結構早いんだ」
「ふぅん。受け終わったら、またプロデューサーに戻るわけ?」
「ううん、戻らない。出校日がないから、しばらく皆には会えない」
「……へぇ、そう。その間、あんたは何するの?」
一瞬、瀬名くんは少し寂しそうな表情で私を見た。
(彼は、私を必要としてくれてるんだ……)
嬉しかった。
「A、聞いてる〜?」
「うん。そうだね……世界旅行でも行こうかな」
「ふぅん。お土産よろしくねぇ」
「まだ行くって決めた訳じゃないけどね」
嘘。決めたも何も、行くつもりなんてない。
私には、暗殺の訓練が待っている。
命を掛けた戦いの為の、大切な訓練が。
それに私は、決めている。
【その戦いで、私の人生を終わらせよう】と、決めているから……。
この場に来るのは、これが最後だ。
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雪羅 - すごく面白いです!暗殺教室もあんスタも大好きなので、クロスオーバーの、しかも私が好きな感じのストーリーで嬉しいです。これからも頑張ってください!! (2018年6月7日 7時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
春風 - 一気読みしました~!!とても面白いです!!!更新頑張って下さい~!!! (2018年2月11日 2時) (レス) id: fe434a094a (このIDを非表示/違反報告)
☆てってれ〜☆ - 全部いっきに読みましたっ!!!楽しいですねっ!!!頑張って下さいっ!!! (2017年11月24日 19時) (レス) id: eef2348f1c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - この小説凄く面白いです!更新頑張って下さい! (2017年11月23日 0時) (レス) id: 5a9b64b293 (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - 明日は羽風先輩の誕生日ですね!(三年なんでこんなにかたまってるの!) (2017年11月2日 23時) (レス) id: 3b75a384a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水神友花 | 作成日時:2017年10月21日 14時