観光の時間 ページ39
.
スマホのナビを見ながら、私は学問の神様への道を歩く。
受験シーズンではないとは言えど、観光客で賑わっていた。
「ここからは、この道を真っ直ぐ行けば着くよ」
「はぁ……やっと着く。電車は蒸し暑いし、汗はかくしでチョ〜うざぁい!」
「夏だから仕方ないよ。あ、ここの名物のお餅がある。食べようよ、瀬名くん」
後ろから「はぁ?」と言う声を無視して、店員さんにそれを二つ注文する。
帽子を深く被り直した瀬名くんは、私に近付くと小声で話しかけてきた。
「ちょっとぉ、俺食べるなんて一言も」
「言ってないね。けど、ここでしか食べれないもの、出来ないこと、やっとかないと必ず損する。
【あの時こうしとけば良かった】なんて、思わないように、明るく楽しく生きないとね!」
丁度いいタイミングで、店員さんが私に二つのお餅を渡してきて、お金を払うと瀬名くんに差し出す。
「自分で食べないと、あーんか口移しね」
冗談で言ったそれを、本気で捉えた瀬名くんは顔を赤くしながら、それを受け取り、一口食べた。
それを見て笑いながら、私たちは再び学問の神様への道のりを真っ直ぐ進んでいった。
425人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪羅 - すごく面白いです!暗殺教室もあんスタも大好きなので、クロスオーバーの、しかも私が好きな感じのストーリーで嬉しいです。これからも頑張ってください!! (2018年6月7日 7時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
春風 - 一気読みしました~!!とても面白いです!!!更新頑張って下さい~!!! (2018年2月11日 2時) (レス) id: fe434a094a (このIDを非表示/違反報告)
☆てってれ〜☆ - 全部いっきに読みましたっ!!!楽しいですねっ!!!頑張って下さいっ!!! (2017年11月24日 19時) (レス) id: eef2348f1c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - この小説凄く面白いです!更新頑張って下さい! (2017年11月23日 0時) (レス) id: 5a9b64b293 (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - 明日は羽風先輩の誕生日ですね!(三年なんでこんなにかたまってるの!) (2017年11月2日 23時) (レス) id: 3b75a384a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:水神友花 | 作成日時:2017年10月21日 14時