旅行の時間 2時間目 ページ34
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新幹線の中に入ると、思ったよりも空いていて安心した。
瀬名くんは、校外でも人気ユニットに所属しているし、一時期休業していたモデルも再開しつつあるから。
「何か今日は、随分嬉しそうだねA」
「うん。今も昔も、外出する事があまりなかったから。久しぶりの外出が遠出だし、わくわくしてるの。
それに、高校の友達と外出するのは、実はこれが初めてなんだ。だから、すごく嬉しくて」
「ふふっ。子どもみたいなんだけど」
綺麗な微笑みを浮かべた彼は、私の頭を優しく撫でた。
その温もりは、まるで親に撫でられているような錯覚を起こす。
お父さんがどんな人かは分からないけど、彼のような人がお父さんだったらいいなーって思った。
「ありがとう、瀬名くん」
「どうしたの、いきなり」
私を見つめ返す彼の表情は、笑顔の中に戸惑いがあった。
しっかりと、瀬名くんの目を見て口を開く。
《まもなく、○番乗り場から___行き新幹線が発車します。閉まるドアにご注意下さい》
タイミング悪く、この新幹線のアナウンスとかぶってしまい、私は開いた口を閉じた。
「……また、後で話すね」
そう言った私は、窓の外に視線を向けた。
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雪羅 - すごく面白いです!暗殺教室もあんスタも大好きなので、クロスオーバーの、しかも私が好きな感じのストーリーで嬉しいです。これからも頑張ってください!! (2018年6月7日 7時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
春風 - 一気読みしました~!!とても面白いです!!!更新頑張って下さい~!!! (2018年2月11日 2時) (レス) id: fe434a094a (このIDを非表示/違反報告)
☆てってれ〜☆ - 全部いっきに読みましたっ!!!楽しいですねっ!!!頑張って下さいっ!!! (2017年11月24日 19時) (レス) id: eef2348f1c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - この小説凄く面白いです!更新頑張って下さい! (2017年11月23日 0時) (レス) id: 5a9b64b293 (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - 明日は羽風先輩の誕生日ですね!(三年なんでこんなにかたまってるの!) (2017年11月2日 23時) (レス) id: 3b75a384a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水神友花 | 作成日時:2017年10月21日 14時