ゲーセンの時間 9時間目 ページ23
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「……え、何?私の顔に何か付いてる!?」
羽風くんに凝視され、私は咄嗟に鏡を出そうとすると彼の手によって止められる。
「いや、何もおかしくなんかないよ!ただ、解くと印象変わるなーって思っただけ!」
「髪は短い方だしそんなに変わんないでしょ?」
「いやいや、全然!そっちの方が可愛いよ!」
どうせいつものお世辞だろうと、私は彼の腕を掴み、しゃがんでと合図し、すぐに彼の髪を結ぶ。
顔が、いつもより至近距離にあるから私は彼の目元が若干赤みを帯びていることに気付いた。
そういえば、先程から彼の雰囲気は若干暗い。
「羽風くん」
「ん〜?どうかしたの、Aちゃん?」
「泣いたの?」
私がそう言うと、羽風くんは黙ってしまった。
聞いてはいけない事だったかな?
「何で分かったの?」
「教えない。でも、私が気付かないわけないよ。
まぁ、無理には聞かないよ。話しにくい事とか、自分の胸の内にだけーとかあるだろうし。でも、無理はしないで」
「それはこっちのセリフ。Aちゃん、最近色々あって疲れてるでしょ?だから、今日Aちゃんを誘ったのはそういう理由もあるんだ。
Aちゃんが、いつも俺たちを支え続けてくれたように、俺たちも君を支えたい。
たまには頼ってよ、【プロデューサーさん】」
その言葉は、私の心にすーっと溶けていく。
凄く、凄く嬉しい言葉だ。
「私だって、もう既に皆に沢山支えられてるよ。良かった、お互いに支えられてるって実感できて。
だから、今日のこのゲームで貴方との3年間の絆を勝って証明してみせる。
私、こう見えてこの手のゲームは大得意なんだ。見せ場、取っちゃったらごめんね」
私は、銃の形をしたゲーム機を持ち画面の前に立つ。
銃の正しい構え方、姿勢を作るとカウントダウンをする画面に向かって銃口を向ける。
こうやって遊ぶのも、たまには悪くない。
おかげで、充実した1日になった。
(ありがとう、皆)
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雪羅 - すごく面白いです!暗殺教室もあんスタも大好きなので、クロスオーバーの、しかも私が好きな感じのストーリーで嬉しいです。これからも頑張ってください!! (2018年6月7日 7時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
春風 - 一気読みしました~!!とても面白いです!!!更新頑張って下さい~!!! (2018年2月11日 2時) (レス) id: fe434a094a (このIDを非表示/違反報告)
☆てってれ〜☆ - 全部いっきに読みましたっ!!!楽しいですねっ!!!頑張って下さいっ!!! (2017年11月24日 19時) (レス) id: eef2348f1c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - この小説凄く面白いです!更新頑張って下さい! (2017年11月23日 0時) (レス) id: 5a9b64b293 (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - 明日は羽風先輩の誕生日ですね!(三年なんでこんなにかたまってるの!) (2017年11月2日 23時) (レス) id: 3b75a384a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水神友花 | 作成日時:2017年10月21日 14時