ぶりっ子デビューしてみた。【暗殺教室】

ぶりっ子度・・・25％ ページ26

＊茅野side＊






『おめぇら全員、すり潰してカクテルにしてやんよ』






え、何それ不味そう。


Aの突然の暴走。

とりあえず、バレちゃいけないから神崎さんに目を瞑ってもらい、耳を塞いだけど…。






『カエデちゃんに触ろうなんぞ、一億年早いぞああ”ん？』


「はぁ？」





どうしよう。

本物の不良よりAの方が不良に見える。



一触即発状態の時、どこからか音がした。






「おっ、来たか。ウチの撮影スタッフがご到着だぜ」






そんな言葉を聞き身構える。

すると、Aは何を思ったのか、急に大人しくなった。


しかも、「この人たちこわぁい…」とでも言いたそうな顔に。


不審に思い、音がした方に顔を向けると、そこには酷い顔をした不良が倒れていた。






「修学旅行のしおり、1243ページ。班員が何者かに拉致られた時の対処法＿＿＿＿」






この声は、渚？

見ると、みんなが助けに来てくれたようだった。


あ、だからAは大人しくなったのか。






『きゃー、カルマくんかっこいー(棒)』




目が「来るの遅せえんだよ。」とでも言いたそうにしているけどね。




＊




あの後、無事に帰還を果たせた私たち。


縄を解いてもらった後、さりげなくリーダーの不良の股間を蹴っていたAなんて私は知らない。

その時だけ表情が生き生きしていたとか知らない。




『あ、カエデちゃん。ゆきちゃんの耳塞いでくれてありがとう』


茅野「全然！あ、暴走も程々にしといてね」


『えー…』






Aは不服そうだったけど、そんなの気にしない！！


ちなみに、これから女子会だよ？と伝えれば、すぐに機嫌が直った。






『恋バナとかやんのかぁ…』


茅野「カルマくんのこととか聞かれるかもね」


『あ、私やっぱ不参加って伝えといて』


茅野「よーし、早く行こう！！」






そんなに嫌なら前原くんとかにすればよかったのに。






『クソ原？アイツはもう論外』



じゃあ、磯貝くんはどう？



『なんか罪悪感湧いてくる』




これがイケメンとイケメン(偽)の扱いの差。

私はむしろ、前原くんとカルマくんに同情したよ。







＊茅野side終了＊









『ねぇカエデちゃん。どうやってあの時ゆきちゃんの耳を塞いだの？』




＿＿＿あの時、手は縄で縛られていたのに＿＿＿







そんな声も、いつしか夜空に吸い込まれていった。



いや頼んだの私なんだけどね。

我ながら無茶振りしたよな。





＊

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