(ナンバカ)新人看守がやって来ました｡ (ページ2)

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1話ページ2

双六さんから渡された13と書かれた…布？を､自分から見て左の腕に安全ピンでパチっと留めた｡

エル『13舎か……』

一「おい新人､行くぞ」

エル『あ､はい！』

看守になってまだ1日も経っていません｡
今日が最高の出だしになるよう､全力で頑張りたいと……そう思ってはいたんですけど……｡

一「またお前か15番！待てゴラァァ！！」

“また”と言うことはこれが初めてじゃないのか……｡母さん､一日目で挫折しそうです……｡

一「新人！お前は11番を頼む！！」

エル『え､あのすばしっこそうな……！？』

あぁ､行ってしまわれた……｡とにかく追いかけるしかないか……｡

11「看守さん､こっちだぜー？」

煽っているつもりなんでしょうか｡

11「……！？」

徐々に速度を速めていく｡
11番の顔がみるみるうちに青ざめていく｡

エル『捕まえ──』

11番の肩をひっつかむ｡

『た！』

11「足…速いっすね……」

エル『目の前に獲物がいると､自然と速度が上がるんです』

11「(獲物……！？)」