104 JN ページ4
RM「ヒョン！」
出張から帰ると、ナムジュンが駆け寄ってきた。
JN「どうした？なんか忘れ物でもした？」
顔に焦りが出ているナムジュンに聞く。
RM「いや、これ見てください。」
そう言って、手に持つタブレットを差し出した。
見てみると、そこには社内掲示板が映し出されていた。
RM「今社内で、ヒョンが婚約したと噂になっているんです。」
JN「は？婚約？」
画面をよく見ると、そこには"代表が婚約を発表"と書かれている。
僕は婚約などした覚えがない。
JN「なんでこんな噂が？」
RM「その…実は噂の相手なのですが。」
JN「相手？」
RM「…ユナさんです。」
え？
JN「ユナとは婚約はしていないよ？」
RM「僕も全てを把握できているわけではないです。ですが、掲示板を見る限りユナさん本人がおっしゃっていたとの事で…」
JN「ユナが自分で？」
RM「はい。婚約は事実だと…」
ユナはなぜそんな嘘をつくんだろうか。
指輪の件以降、電話にも出ないし。
明らかにユナは僕を避けているように感じている。
RM「とにかくヒョン、これはすぐに、」
JN「あぁ、急いで消してくれ。僕はAちゃんに連絡をするよ。」
そう言って、ポケットからスマホを取り出すと、ナムジュンが言った。
RM「ユナさんじゃないんですか？」
JN「今は違う。Aちゃんに会うのが先だ。」
RM「…！？」
ナムジュンが目を開いて僕を見ている。
なぜとでも聞きたそうにずっと見つめてくる。
JN「…Aちゃんだけには誤解してほしくないから。」
ボソッと言うと、ニヤニヤし始めるナムジュン。
あぁ、言って損したかも。
・
JN「もしもしAちゃん？」
SG「あ、ヒョン。俺だけど。」
ユンギ？
なんでユンギがAちゃんの携帯に…
SG「あーわりぃわりぃ、誤解はしないで。Aは今トイレだから。」
JN「うん…分かったけど、なんで、」
SG「ヒョン、すぐに会えないかな？話とかないと結構やばい事があるんだよ。」
遮るように喋ったと思えば、やばい事があるって？
JN「それは、すぐにじゃないとダメ？」
SG「あぁ。Aに会いたいならその後でもいいけど。」
JN「…Aちゃんはどんな感じ？」
SG「それはヒョンが確かめる事だろ？
あ、Aが戻ってきたわ。それじゃ。」
JN「え、ちょ…」
ピーピー
そのまま渡してくれればいいのに…
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作者名：みおお | 作成日時：2021年3月14日 10時
