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"ワハハッ！王子がこのような宴を開いてくださるとは、王子も大人になりましたのぉ〜"
"それはそうでしょう。今宵は王子の大切な方を紹介されるとの事なんですから。"
"大切な人？王子、それは初めて耳にします。一体誰なのですか？？"
これが宴か…
みんなお酒を飲み合いながら喋って踊ってる。
誕生日席的な所に座ってるのが王子なのかな？
"皆さん、この度はお集まりいただいたこと感謝しています。今宵、皆さんには僕の大切な人を紹介したいと思っています。"
その声に騒ぎ始める大人達。
"さようですか。ですが王子、その思い人とはいつまでいるつもりで？"
そう聞いたのは殺せと命令をしたあのおじさんだった。
"…何か勘違いをされているようですが、僕は一生を共に過ごしたいと考えている上、紹介したいと言っているのです。"
一生を共に…
そんな風に思われてる人が羨ましい。
"そうでありましたか。ご無礼をお許しください。"
軽く頭を下げるおじさんだけど、目は全然反省してない。
むしろ、笑ってる。
"ではご紹介します。僕の思い人の……さんです。"
王子の隣にやってきた女性の顔がぼやけて見える。
あれじゃ、誰なのか分からない。
"こんにちは。……です。"
思い人が挨拶をすると、2人を褒める声が聞こえた。
"いやぁ〜王子とお似合いでごさいますねぇ〜"
"えぇ、とても。"
"ありがとうございます。"
周りの声に王子は照れているようだ。
いいなぁ
羨ましいな…
"そんな2人に私から些細な贈り物があります。"
そう言って、あのおじさんが持ってきたのは2杯のコップ。
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作者名：みおお | 作成日時：2021年2月18日 13時
