【WT】トリオン怪物少女2 (ページ23)

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43話ページ23

？「ありさ、起きなさい。」

『…お、母さん…？』

？「そうよ、お母さんよ。起きて、あなたの知り合いが、このままだと大怪我するわ。貴方が起きて、助けてあげなさい。」

『…そんなことか…もちろんだよ。私はボーダーの人間。人助けなんて当たり前。絶対に助けてみせる。』

『ありがとう。じゃあね』

？「えぇ、"またね"」

？「ふふ、あんなたくましくなっちゃって…」

『んぅ、…っ！痛ってぇ！？』

『まずコレ抜かなきゃ…』

私は全力で針を抜こうとする。デカいし、さらには、奥までぶっ刺さってるから、かなり抜きにくい。

『おっしゃ、全部抜けた…』

抜けた数は合計4本。結構多かった。

『脚力、付与』

『おっしゃ、やったるわ！B級二宮隊兼A級兼S級の白石にかかったらこんなん楽勝じゃぁァ！』

『あ、いた！』

『三雲くん、久しぶり、本部に着くまで援護するよ。』

三雲「ありささん！？そんな傷で、大丈夫なんですか！？」

『へっちゃら、へっちゃら！』

『待って、三雲くん、止まって！』

三雲「…え？」

『っ…！』

三雲「…う！」

三雲くんの血が舞う前に、私が庇う。トリオン体じゃないから普通に痛い…。が、三雲くんをカバーしきれなかったのか、三雲くんからも小さな悲鳴がこぼれる。

『ごめん、三雲…く、ん！』

そこで意識がプツンと切れた。

迅「…元々、大怪我を負う未来が視えていた…。なのに、なんでずっとありさのそばに…！」

…誰かの…声が、聞こえる…誰だろう。目を開けても、前を見ることができない。そして、おでこから目にかけてちょっとした温もりを感じる。

『…だぁ、れ？誰、か、そこに、い、るよね…。』

迅「！？ありさ！？待ってて、今すぐ医者を呼んでくるから！」

作成日 2022年1月5日