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結婚式の二次会ということもあってか、まだ日が暮れてすぐくらいの空模様であった。これなら電車も走ってるし、家で一人で飲むことだってできる。
今日はどっと疲れた。明日も休みだし、甘いものでも食べようか。
早歩きで駅へと向かっていると、一台の黒い車が止まった。誰かの迎え？と思いつつ避けるように歩こうとすれば、窓が開いて声をかけられた。
「やっほ」
「……え」
顔を覗かせたのは大毅だった。
「え、なんで。なんでここにおるん」
「話があるって言うたやん」
乗ってと車のドアを開ける大毅。キラキラと光るネオン、慌ただしい人の往来──、怪しい店の客引きと目が合って、逃げるように車に乗り込んだ。
「お酒飲んでたんとちゃうの」
「こん時のために烏龍茶飲んどった」
奇しくも同じ飲み物。言わないでおこう。
本当は、どこかで期待していたのかもしれない。一度別れて、けれど大毅が追いかけてくれるかもしれない。俺を引き止めて、あわよくばどこかに連れ去ってくれるかもしれない、と。
それが実現したのだから、頭ではこんな男と一緒にいたくないと念じているが、本当は嬉しさで舞い上がりそうだ。今すぐ彼に抱きつきたいくらいには。
「話したいことってなに？」
いつまでも無言で運転しているから、つい聞いてしまった。
「んーー忘れた」
ハハッと笑う大毅だったが、俺は心底幻滅してしまった。
話がないのなら最初から期待させないでほしい。期待すればするほど、そうじゃなかった時の落胆が大きいものだと大毅も知ってるはずなのに。
「あれ、親が決めた相手やねん」
「え、なにそれ」
「あいつと結婚して婿にいけば、ウチに沢山金が入るらしいからな」
なんかよう分からんけどあっち金持ちらしいわ、と。いやいや、仮にも一生を過ごすパートナーなんだからそこは知ってなきゃダメやろ。
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ちゅ(プロフ) - アサレさん» 今はあんな人と結婚しなくてよかったと思えてますから大丈夫です！逆に気を使わせてしまってすみません。お話に共感してしまいます。これからも陰ながら応援しております！ (2021年8月2日 0時) (
レス) id: b37e093299 (このIDを非表示/違反報告)
アサレ(プロフ) - りっつさん» コメントありがとうございます。傑作だなんて、最高の褒め言葉です。。(；；)これから予測できない展開にしていけたらなと思っておりますので、ご期待ください…！ (2021年7月24日 23時) (レス) id: 1f1c37d9bd (このIDを非表示/違反報告)
アサレ(プロフ) - ちゅさん» そうだったんですね。嫌な記憶を思い起こさせてしまったのならごめんなさい、でも少し運命を感じてしまいますね。。お気遣いありがとうございます、自分のペースで執筆していきたいと思っております…！ (2021年7月24日 23時) (レス) id: 1f1c37d9bd (このIDを非表示/違反報告)
りっつ(プロフ) - ヤバいですドキドキ止まらん、どうなるの？二人とも。続き楽しみすぎます傑作！ (2021年7月24日 14時) (レス) id: d038e49da9 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅ(プロフ) - 自分が誕生日に好きな人から結婚式の招待状を渡された経験があったのでちょっと涙が出てしまいました。突然すみません、これからも楽しみにしています！無理のない範囲で頑張ってください！ (2021年7月24日 0時) (レス) id: 647b3f08c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサレ | 作成日時：2021年7月23日 20時
