最後の１ヶ月。青春にかけてみようじゃないか【烏野高校】

24.☆ ページ26

『う、わぁぁぁっ！』




仁花ちゃんの言ってること、本当だった！





すごい！ほんとにすごい！





本当にそんな言葉しか出てこなくって、タオルを持つ手に力が入る。






ーーーピーッ





終了のホイッスルが鳴って、はっと我に帰る。





｢Aちゃん、タオル配って！｣





『はははっはい！』





汗だくの彼らにタオルを渡す。今日はボー〇ドを入れてふわふわにしてみました。






ありがとうと受け取ってくれるみんな。






それだけで嬉しいと思うのはなんでだろうな。






｢菅原、はいドリンク｣





｢えっ？俺は出てないからいいべ？｣






｢出てなくても飲むの。熱中症予防。それと、菅原も、仲間だから。試合、でてるからね。｣








孝支先輩だけに言ってるわけじゃないけど、嫉妬してしまう孝支先輩と清水さんの会話。






いい、なぁ。






私だってあんな言葉をかけてあげたい。







でも、そんな頭持ってない。






自分で精一杯だ。








ほらもう、お先真っ暗。








過去も、真っ暗。







『……あれ？』






目の前が、真っ暗だ。

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