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白く、自分のものに比べるとやけに細い手が、躊躇を浮かべながらそ、と乗った。
やわらかい感触を握り、ぐん、と引いた。
ト、とその体が遊歩道の上に着地する。
「.........あ.....りがと.....。」
下を向いた結弦のチラと覗く頰が、やたらに紅色に見えた気がした。
ふっ、と、ごく当たり前に離れる手を、少し見つめた。
それから、どちらも言葉を発する事なく歩く時間が少し続いた。
ほどなくして目の前にちょっとした休憩所が見えた。
屋根はあるものの、ベンチと自販機がひとつあるだけの、簡素なスペース。
「.........座るか。」
「うん....。」
そう返事をした割に、ベンチに腰を下ろしたのは俺だけだった。
「爆豪くんコーヒーでいいよね?」
そう言ったと思ったら、俺の返事を待たずに結弦は自販機のボタンを押した。
ガシャリ、と落下音が響く。
「.......パフェ代に及びもしないけど。お礼。」
そう言って、取り出し口から拾い上げた缶コーヒーを差し出した。
「んなモン気にしねーでいいのによ。まぁ貰うわ。」
ありがとよ、と言いつつ缶のプルタブを引いた。
今度こそ隣に腰を下ろした結弦も、紅茶の缶を鳴らした。
ザザ、
と小さく、向こう側で翻す波の音を2人聞いた。
「.....................な。
なんでお前の運命の付加内密なんだ。」
「あぁ......、前に言ったやつ?
中学の頃はねぇ、隠してなかったの。そうしたら、人の運命も付加できちゃうもんだから、女子たちの間で恋占いみたいになっちゃって、大変だったのよ。
ワンコインでも料金とってれば、今頃海外旅行のひとつでも行けたんじゃあ...って思ったら悔しくて夜も眠れないわ....!」
結弦はそう冗談めかして言った。
「...まぁほんと大変な思いはしたから、それで近場で、同じ学校の人が行かなそうな、弓道部がある高校に決めたの。それが雄英だったってわけ。
だから高校では隠してるの。女子のこの手の食いつきようは怖いよー。」
「......んな理由で雄英受けるヤツ居んのかよ....、っつうかそれでホイホイ受かるっつってお前頭良いのな。」
「どうせ意外とか思ってるでしょ。」
「思ってねーわ。
つうかじゃぁ、なんでンな隠してーのに今回飛ばしたんだよ。」
コーヒーの缶を口に運びながら、チラと視線をやると、結弦が困ったような、なんとも言えない微笑を浮かべて俯いた。
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泉(プロフ) - 白猫さん» なんかすごい策士のようになっていますが笑。私は展開を書いているとキャラが勝手に動く感覚で書いてるので、私も一緒に感情移入しています笑。ありがとうございます!かっちゃんはとても怒られる事ですけどね笑。最後の最後まで、どうぞ見守ってやって下さい* (2019年3月31日 16時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
白猫(プロフ) - 話の流れと言うのでしょうか、、感情の波(?)が綺麗で読みながら緊張したり、安心したり、感情移入させにくるのが泉さんだなぁと、再確認しました笑。ツルちゃん…!!頑張った…!かっちゃんに盛大な拍手を送りたい(o^^o)最後の最後まで、楽しんで読ませて頂きます。 (2019年3月29日 18時) (レス) id: 44840d8a16 (このIDを非表示/違反報告)
モコ‐シファール(プロフ) - 泉さん» 確かに笑。物語続き読みました!!頭爆発とかともちゃんとのデートとか嬉しそうな笑顔とか合宿での電話とか色々素晴らしすぎて…尊い…大好き!かっちゃん攫われて泣きじゃくるツルちゃんみて私も胸がぎゅって苦しくなって泣きました…泉さんの表現の仕方大好きです! (2019年3月3日 16時) (レス) id: 562a9bf06b (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - モコ‐シファールさん» それはもはや合作と化してしまいそうなのでご勘弁を笑。どうしても話が膨らむと書けちゃうんですよねー笑。もうそろそろ物語を動かそうと思っています。そっちに注力しちゃいそうですね。自分でもどうなるか分からないのでドキドキです。。 (2019年2月20日 12時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
モコ‐シファール(プロフ) - 泉さん» うひゃー!泉さん最高!大好きー!!じゃあこんなの見たいってあったら泉さんに言いますね!← めっちゃ楽しみにしてます(*´∀`*) (2019年2月19日 23時) (レス) id: 562a9bf06b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:泉 | 作成日時:2019年1月11日 12時