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「...あ？どしたそんなめかし込んで。」
こんな朝っぱらから仕事のパーティーでもないだろうに、ヒラヒラツルツルとしたドレスワンピースに身を包んだAに面食らった。
オフの日の朝から良い眺めではある。
「なんだァ...？今日はそういう趣向かよ？朝っぱらから積極的」
「そんなわけないでしょ...！！！もう、前から言ってたじゃない、結婚式！！」
「俺ぁまだ式場の予約はしてねぇ」
「勝己完全に寝ぼけてるじゃん...。友達の結婚式、出席してくるんだってば...！」
ガックリと項垂れるAが、気を取り直した様子でくるりと回って見せる。
「どう？勝己。へんじゃない？」
「おー...よく似合ってるわ。...可愛い。」
Aのジジイが褒めていたようなことは、たとえ俺の柄じゃなくとも極力口に出して褒めるようにしていた。
俺がジジイの分まで一緒に生きるっつったから。
それに、ジジイになんぞ負けてられっか。
そうすると他の誰が褒めるより嬉しそうに笑う。
えへへ！と頬を染めて笑うAを見つめた。
小さなクラッチバックを手に、じゃぁ行ってくるね！と玄関へ向かう。
その背を追って俺は玄関まで歩みを進めた。
「今日は二次会まで参加するからちょっと遅くなるよ。夕飯は適当に済ましといて。」
「アァ？二次会だぁ？俺ほっぽってンな絡まれやしーとこ行くんかよ。」
「前から言ってたじゃない。別に二次会って言ったってささやかなもんだしさ。私だってもうNo.3だよ？声かけてくる人なんて居ないって。ほら！ちゃんと指輪もしてるし！」
そう言って、もうしばらくの年季が入ったそれがはまった右手の薬指をかざした。
俺は顔をしかめて見せた。
「No.3だろうが可愛いもんはしゃーねぇだろうが。絡まれたらすぐ連絡しろ。プロヒーローダイナマイトの名にかけて消し炭にしてやらァ...！」
「ちょ、勝己、素でそんな...照れる...でもヒーローとしてそれはダメでしょ...！」
「...何時までドコでやんだよ。迎えに行く。」
「えーっ、いいよ1人で帰れるし！勝己ほんと過保護なの変わらないねぇ。」
うっせ、いいから教えろ、と無理やり聞き出した。
「ん」
「はいはい、行ってきます」
ポケットに手を突っ込んだまま、ちょっと身を屈めた俺に、Aが背伸びをしてキスをした。ふふ、とAが嬉しそうに笑う。
ヒラリと揺れるドレスを見送った。
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泉(プロフ) - ミホさん» ありがとうございます^^物語に心を乗せて頂けたなら幸せです。 (2023年3月30日 18時) (
レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
ミホ(プロフ) - めっっっっっっっちゃキュンキュンした！！言葉に表しきらんほど感動した(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ (2023年3月30日 13時) (レス) @page50 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - しぃさん» ありがとうございます...！とても思い入れの強い作品なのでそう言って頂けると嬉しいです！2世のリクエスト頂いてるのでずっと考えてるのですが中々固まらず...いつかやれたらやりたいです！他作品も楽しんで頂けると嬉しいです* (2018年10月21日 11時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 一気読みしてしまいました。最高でした！！！！なんかこう、まだまだ続きが読みたいような、完結してスッキリしたような感じでモドカシイです。他の作品も楽しませていただきます (2018年10月20日 22時) (レス) id: b9e3ade31c (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - ネコさん» うわぁー...！小説自体この作品が処女作だったので、キュンキュンしたと言っていただけてすごく驚きました！誰かの心を動かせたのかと思うと本当に嬉しいです！ありがとうございます！次もぜひやりたいです。もし映画ネタバレ大丈夫でしたら続話もご覧くださいませね！ (2018年9月17日 16時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉
| 作成日時：2018年5月21日 0時
