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ス、とAの閉じていた目が開いた。
確かにAが口を開いたのに、その様子はまるで別人で、俺らは目を見張った。
「...ク、また性懲りもなく俺にやられにきたか、なぁ、
『貴様の中のモノ、やはりあの時の力か...！ようやく姿を現わしおったな...あの時の借り、返させてもらおう』
再びパリッ！と電光が散る。
先程の攻撃よりも数段出力が上がっている。
「ッ、A！」
俺の焦りとは裏腹に、Aはタンッ、と跳躍し、空中に舞った。
襲いかかる稲妻のような電光がAに触れると思った瞬間、その軌道が明らかに、不自然な方向へと曲げられた。
その現象は無数に襲いかかる電光
全てをいなし、Aは無傷のままスタン、と龍の背に降り立った。
そして指先から糸状の光の帯のようなものがするりと現れた。
「糸状の結界...合宿んときの
その念糸はふわりと伸び、するすると龍の口の付近を回る。
クンッ、と引かれるとキュル！と音を立てて龍の口を縛り上げた。
グオオ...！と暴れる龍を、手綱でも引くように引っ張りあげAは笑んだ。
「終いだな。今度も俺の勝ちだ。」
ゾクリとするような、深い青色が、その瞳に輝いていた。
笑んでいるのに、いつもの陽だまりのような暖かさは微塵も感じられない。
俺を含めた周りの人間が、全員息を呑むのがわかった。
静かな威圧感を放つ笑顔。
怖さすら感じさせるというのに、やけに美しいそれは、
支配する者のそれだった。
「やめなさい黒姫。」
A自らそう言うと、フ、とAの顔から笑みが消え、ギリギリと締め上げていた念糸が弛んだ。
その隙を逃さず龍は再度攻撃を放った。
しかし先程と変わらず、電光のような攻撃はAに触れることは敵わず不自然な角度にねじ曲がった。
『チィ、小娘の方の分際で。』
ピッ！と念糸が引かれる。
締め上げるほどではないのに、キュッ、と締まったそれはやけに威厳に満ちていた。
「あなたもやめなさい。黒姫は私の一部、どっちの方、じゃないわ。
私はあなたに、あなたの土地へ帰ってほしいだけ。」
口調はいつものAに戻っているのに、その静かな表情はオオオ、と空間が鳴るような、そんなプレッシャーを放っていた。
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泉(プロフ) - ミホさん» ありがとうございます^^物語に心を乗せて頂けたなら幸せです。 (2023年3月30日 18時) (
レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
ミホ(プロフ) - めっっっっっっっちゃキュンキュンした！！言葉に表しきらんほど感動した(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ (2023年3月30日 13時) (レス) @page50 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - しぃさん» ありがとうございます...！とても思い入れの強い作品なのでそう言って頂けると嬉しいです！2世のリクエスト頂いてるのでずっと考えてるのですが中々固まらず...いつかやれたらやりたいです！他作品も楽しんで頂けると嬉しいです* (2018年10月21日 11時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 一気読みしてしまいました。最高でした！！！！なんかこう、まだまだ続きが読みたいような、完結してスッキリしたような感じでモドカシイです。他の作品も楽しませていただきます (2018年10月20日 22時) (レス) id: b9e3ade31c (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - ネコさん» うわぁー...！小説自体この作品が処女作だったので、キュンキュンしたと言っていただけてすごく驚きました！誰かの心を動かせたのかと思うと本当に嬉しいです！ありがとうございます！次もぜひやりたいです。もし映画ネタバレ大丈夫でしたら続話もご覧くださいませね！ (2018年9月17日 16時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉 | 作成日時：2018年5月21日 0時
