10 ページ10
.
「あとは虫避けだ。駅みてぇなクソモブも居るし、お前学校でもちょくちょく告られてんだろ。俺が気付かねーと思ったか。
...クラスの連中も牽制しなきゃなんねーしよ...チッあの舐めプが...」
ブツブツ言い始める勝己にちょっと可笑しくなって笑んだ。
「聞いてみたら告白だっただけだよ...勝己に言ったら用事聞く前に追い返しちゃうんだもん。
話があるって言われたら聞かなきゃだめだよー。
ちゃんと好きな人が居てお付き合いしてるのでごめんなさい、って言うし。みんな知ってるって言うけど...。
...........勝己、ありがとう。
大切にする。ずっとつけてる。」
きゅっと右の薬指を握り、頰を赤らめて笑うAに心臓が鳴った。
「......おう。
まぁ熱に強ぇ素材が決まってたから選択肢は限られてて悪かったけどな。」
そう言って自然な動作で自身の薬指にも同じものをはめる。
「お、そろい...!」
勝己の爆破に耐えられる指輪探してくれて、それがあのお店だったんだ...。
「まぁしばらくはそれはめてろ。
次はもっとちゃんとしたの
思わずぎゅう、と抱きついた。
嬉しすぎるよぉ.....と眉を下げて抱きつくAに、爆豪の理性は総動員だった。
足に疲労感を覚えてきた辺りで勝己が入ったのは内装のおしゃれなカフェだった。
シックだけれど緑が効いていて落ち着く。
「...勝己、ありがと。
私勝己のセンス大好き。」
「ふん...。センスだけかよ」
「勝己のかっこいいとこも繊細なとこも優しいとこも、ぜーんぶ大好き。」
照れ隠しのつもりがにへらと笑う笑顔に余計に顔に熱が集まり、しまった、と思ったのは手遅れだった。
Aは右手をかざしては嬉しそうに目を輝かせている。
「お前なぁ...小っ恥ずかしいわ...」
「.....小っ恥ずかしいのは勝己だよ。今度は左の薬指とかさ、もう結婚の挨拶済ましても構わないとかさ...」
口ごもるAに爆豪は腑に落ちない顔をした。
「何が小っ恥ずかしんだ、事実だろうが。」
「そんな...っ、まだ高校生のお付き合いなのにさ...」
「あ?別れねーんだからそういうことだろうが。Aは別れる気あんのかよ。」
ぶすうっとした勝己が言うのに、無いけどぉっ!と言いながら運ばれてきた紅茶をぐいと流し込んだ。
黙って嫁に貰われてりゃいーんだよ、と私とは対照的に満足げにゆったりとコーヒーを口に運ぶ勝己だった。
----------------
286人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
眠 - かっちゃんは相変わらずかっこいいしハイキューネタ!?神すぎ。何で今まで出会わなかったのだろう (2021年9月29日 22時) (レス) @page48 id: cfd8dfa5f7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ああ………林間合宿まだ原作見てないからここで終了です…!くっ!なんということだ…!!受験終わって原作見たらまた来ますね!レスうれしかったです!ではではアディオス! (2018年9月24日 1時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - あ…、黒姫だった…そして絶界だった…!そしてハイキューネタぁあ!!なんですか好みドストライクですよなんなんですか!てか私、結界師はアニメまでしか知らないからむっちゃ勉強になっとりますわ! (2018年9月24日 1時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - きりあさん» ッアー!ッアァーーー!!嬉しすぎる...!(ゴロンゴロン)文章を書くの自体が初めてだったので、結界師知らない方にもちゃんと伝わっててしかも楽しんでもらえてるっていうのが本当に嬉しかったです...!アー!作者冥利につきるー...!ありがとうございます! (2018年9月19日 9時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
きりあ(プロフ) - 泉さん» 結界師にもそのようなこと(角度についての話)があるのですね…。俺は結界師については全然知らないのですが、それでも楽しめる内容になってるのですごいと思います (2018年9月17日 23時) (レス) id: 70f4828b85 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:泉 | 作成日時:2018年3月30日 0時