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「Aちゃんは意外とやきもち妬きやさんよね、可愛いわ、ケロ」
「おい爆豪のニヤケが止まらねーぞ!顔がヤベェ顔が!」
すっと隣に焦凍くんが立つ。
「爆豪と仲直りできたんだな。」
「うん、お陰さまで。焦凍くんが話聞いてくれてすごく安心したの。本当にありがとう。」
「俺はなんもしてねぇ。Aが頑張ったんだろ。
まぁ今度爆豪に泣かされたら俺にしろ。俺はお前を泣かせたりしねぇから。」
ふっ、と笑む焦凍くんに困惑しつつも顔に熱が集まる。
「アッ!?コラ舐めプ野郎Aにちょっかいかけてんじゃねぇ!」
ぐい、と勝己の腕の中に引き寄せられる。
意図的に見せつけるように密着するあたりが勝己らしい...。
「それよりあの子供爆豪に似てねぇか?」
マンダレイの従甥だという小さな男の子に視線が集まる。
「ヒーロー目指してるなんて連中とつるむ気はねぇよ」
「マセガキ」
「わっ、ほんとに勝己みたい」
「似てねぇわ!」
「あはは、勝己の子供できたらあんな感じなのかな〜すっごいかわ」
そこまで言ってハッとした。
顔が一気に朱に染まる。
わ、私は何を....穴があったら入りたいとはまさにこの状況だ。
「...Aに似たガキのがいいわ」
「俺もだ」
アァッ!?テメェ関係ねーだろすっこんでろ!と再び焦凍くんに食ってかかる勝己を横目に私は顔を押さえた。
みんなと夕食を囲み、みんながご飯にガッツクのをにこにこ見ながら私も食事を摂った。
「Aもっと食え」
「勝己...そんなに食べられないって...」
「あー!Aちゃんいつかの寝言みたいなこと言ってるね!」
三奈ちゃんが頰にご飯粒を付けながらケラケラと笑う。
いまだ勝己の携帯に保存されたままであろう寝ぼけ動画のことを思い出した。
っもー!忘れてたのにー!三奈ちゃんのも消してーっ!
とみんなで笑った楽しい夕飯になった。
人と一緒に居るのがこんなに疲れないのは、勝己以外では初めてのことだった。
でろでろになった体をようやく流せる、とうきうきしながら浴場へと向かった。
「A...あんた服着てると着痩せしてるけど脱いだらすごいんだね...」
「わっほんとだ!Aちゃんすごい!ちょっと触らせて」
やっ、やめてよ〜と響香ちゃん、お茶子ちゃんとキャッキャする。
...っひぁ!お茶子ちゃん〜!
壁の向こうから聞こえる声はやけにピンク色だった。
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眠 - かっちゃんは相変わらずかっこいいしハイキューネタ!?神すぎ。何で今まで出会わなかったのだろう (2021年9月29日 22時) (レス) @page48 id: cfd8dfa5f7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ああ………林間合宿まだ原作見てないからここで終了です…!くっ!なんということだ…!!受験終わって原作見たらまた来ますね!レスうれしかったです!ではではアディオス! (2018年9月24日 1時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - あ…、黒姫だった…そして絶界だった…!そしてハイキューネタぁあ!!なんですか好みドストライクですよなんなんですか!てか私、結界師はアニメまでしか知らないからむっちゃ勉強になっとりますわ! (2018年9月24日 1時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - きりあさん» ッアー!ッアァーーー!!嬉しすぎる...!(ゴロンゴロン)文章を書くの自体が初めてだったので、結界師知らない方にもちゃんと伝わっててしかも楽しんでもらえてるっていうのが本当に嬉しかったです...!アー!作者冥利につきるー...!ありがとうございます! (2018年9月19日 9時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
きりあ(プロフ) - 泉さん» 結界師にもそのようなこと(角度についての話)があるのですね…。俺は結界師については全然知らないのですが、それでも楽しめる内容になってるのですごいと思います (2018年9月17日 23時) (レス) id: 70f4828b85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:泉 | 作成日時:2018年3月30日 0時