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クソ髪を文字通り撃破し、3回戦へと臨む。
3回戦の相手は...........
Aだ。
「つ、次...いよいよ勝己だ.....っ」
「あ?俺に宣戦布告してきたんはAだろうが。何今更緊張してんだ。」
「するもんはするよ...!
.......勝己、私にも、手加減しないでね。」
「...そりゃこっちの台詞だ。全力で来い。」
お互いにゆるく口角を上げ、それぞれの控え室へと別れた。
『爆豪 対 狭間!!!
ここまで両者他を寄せ付けない戦績!!
こりゃぁ見応え十分だぜェェ!
...え?何こいつら付き合ってんの?
違う意味でも見応え十分だァァァ!!』
ちょっ、マイク先生なんで全国放送でバラしてんの!?とAは顔を真っ赤にしている。
余計な虫がつかなくて丁度いいわ。
スタートの合図とともにAとの距離を詰めに行く。
Aは中遠距離型だ、懐に入っちまえば脆ぇ。
懐から爆撃を仕掛ける。
「右の大振りっ」
そう言ってAは逆にするりと俺の間合いに入り、体重を利用し一気に投げに入った。
ぶわっと体が一回転するものの、地面に叩きつけられる前に爆破で勢いを殺し体勢を立て直す。
「はっ、さすがに体術の方もジジイに叩き込まれてんな!」
「ありがとう!」
そう言ってAが構えた瞬間、両腕がギチリと結界に捕らえられた。
「勝己は、手さえ離さなきゃ怖くないよね」
きれいな笑みにどこか勝気な表情が混ざってきていて、誰の影響か、良い顔になってるじゃねぇの、と得意に思った。
バシュ!と爆発音が響く。
「私の結界が...こんな簡単に破られるなんて...!
勝己...知ってたの...?」
一極集中で結界を爆破する。
Aの結界に風穴があき、消え去った。
「影との戦いで気付いたンだよ。
Aの結界は一見無敵のバリアだが、実際は物質的な強度が存在すんだろ。
その強度は特に斬撃や鋭利な攻撃に弱ぇ。
そうだろ?」
ご明察、と薄く笑うAの頰に汗が伝う。
それからは爆破と結界のラリーだった。
どっから爆破しても結界で反応される。
思うようにいかない戦況が、どこか楽しいものに感じられる。
「だめだ、爆煙もすごいし、勝己テンポ上がってきてるし、埒が明かないね。」
汗を拭いながら、Aがぽつりと言った。
これは出すつもりなかったんだけど。
その言葉とともに俺は結界に包まれた。
いつもとは違う、ピンと張りつめた空間だった。
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まなみ(プロフ) - まだ読み途中ですが…… 違う意味でも見応え十分だァァァ!!で噴き出しました。笑 マイク先生があのタイミングで知ったら言いますね。笑 でも、そうなるとバラしたのは相澤先生ですか……?笑 (2023年2月12日 16時) (レス) @page19 id: 33510eeae8 (このIDを非表示/違反報告)
眠 - 今続編呼んでるんですけど、5話にしてはかっちゃあああん。かっこよすぎ。もうここまでかっこいいとね、そのセリフ言われたいよね。要件だけ言うと、作者神すぎ。神作を作ってくれてありがとうございます。 (2021年9月29日 20時) (レス) @page5 id: cfd8dfa5f7 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉さんめちゃくちゃ読むの早いですね...!?読んでいただいてるポイントの感想もらえるのってすっごく嬉しいです!そして私の意図しているところをめちゃくちゃ楽しんでもらえてて嬉しいwwコメントいくらでも下さい...すごい嬉しい...紅葉さんお友達になりたい... (2018年9月24日 1時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - 紅葉さん» めちゃめちゃ楽しんでもらえててコメント読む度ふっふふ...!ってなりますwめちゃくちゃ嬉しいです!なかなかオリジナルの登場人物に着目してもらえることってないと思うので、そこ褒めてもらえるの嬉しいです...!かっちゃん格好良く書けてたら作者冥利に尽きます! (2018年9月24日 1時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - まさかの黒姫出現…?!何度もコメントすみません…!でも本当にこの作品好きすぎてヤバいですわ〜!!結界師も好きだしいつか絶界も出てきそうですね!てかあの黒い霧?って絶界の前ぶれ?! (2018年9月24日 1時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:泉 | 作成日時:2018年3月5日 0時