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途端、先程まであたたかく笑っていたその空気が、ぐっと静まり返るのを肌で感じて鳥肌が立った。
潮が引いていくよりも、もっと厳かに。温度が下がるように、圧倒的に。
「2人とも、その想いはたしかに大切ね。
どちらも、誰かを想う気持ちでそれを聞けた私はとても嬉しい。
だけど、今ヒーローとしてこの島にやって来た私には、あなたたちに伝えるべきことがあるわ。」
そう言ってすっと結ばれた視線は、存外にあたたかいもので満ちていて、その意外さに聞き入った。
「あなたたちが、今日したことは、
あの一時、この島の人たちからヒーローを、
奪うこと。」
ゆっくりと、ひとつひとつを区切って、私たちに向ける言葉を手探りしながら、伝えようとしてくれているのがわかる。
「この島はとても穏やかで良いところね。
でもそれは、ヴィランがこの島には絶対に来ないことの、約束になるかしら？
もしもヴィランが来たら？
3人のヒーローが居ないことで、救けられない人が居たかもしれない。
そして命を落とすのは、あなたたちの知っている誰かかもしれない。」
すっと底光のする目でひどく静かに言われ、背筋をぞくりとしたものが這い上がった。
「そして、ヒーロの妨害をすると、そのような惨事に繋がるので、職務執行妨害と言って逮捕されることもあります。
私も、本当にヴィランが出たのより、あなたたちの悪戯で良かったと思うわ。
でも、今日のことの意味を、考えてみてほしい。あなたたちには今日の出来事の意味を、知る権利がある。そして考える機会があるのだから。」
ぎゅっ、とスカートの裾を握って、活真と顔を見合わせた。
「「ごっ、ごめんなさい........！」」
そう声を振り絞ると、サクヤお姉ちゃんはふわっと笑ってくれた。
「2人とも考えることができる素敵な子ね。
今日居たヒーローはね、優しいから。良かった、で終わっちゃうんだよね。
あとは、それで、怖かったヒーローもあんなに怒ったのよ。優しいの。」
ふふ、と苦笑するその綺麗な顔を見て、「2人にも謝らなきゃ...」と呟いた。
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泉(プロフ) - Lavenさん» サクヤは本名ではなくヒーロー名なので、ヒーロー活動中はヒーロー名表記を心掛けております。シーン表現として加味していただければと思います。 (2023年3月19日 23時) (
レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
Laven(プロフ) - 名前がサクヤって表示されたり、自分が入力した名前になったり分かりずらいです…｡ (2023年3月19日 22時) (レス) id: 0953f1e7f7 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - 墨香さん» すみちゃぁぁぁぁいつもありがと...！ほんと、いつも君の言葉は私を掬い上げてくれる。筆をとったこと、後悔しないようにしてくれてありがとう。一緒に楽しめるように、がんばる。 (2022年6月20日 21時) (レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - じゃんみくさん» ありがとうございます！！サクヤにものすごいクソデカ感情を抱いて下さってるのめちゃくちゃ嬉しいです*楽しんでもらえるように、したいなぁ。 (2022年6月20日 21時) (レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - えぬさん» ありがとうございます！もしやエスプレッソ100票の方！？違ったらごめんなさい。Twitterやってます！izumi_morningですよろしくお願いします！せっっ先生！？なんて恐れ多いですが嬉しすぎます！ぜひお声かけて下さい* (2022年6月20日 21時) (レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉
| 作成日時：2022年6月19日 17時
