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もうすっかり鼻が慣れてしまっていたけれど、しばらく家を空けて帰ると、やっぱり落ち着く。少し甘いような、独特の安心する香り。
ふ、と目を開けると、もう柔らかく陽光が部屋を満たしていた。勝己さんは、私が起きるまではカーテンを開けない。カーテン越しの、ふんわりと広がる光が好きだった。
淡い光に、手元がキラと光ったのに違和感を感じた。何かある....？
「えっ...........！」
自身の手に視線は釘付けになったまま、ガバリと思わず起き上がった。
見慣れた自分の指に、
キラと光を放つ、赤と金。
「なんっで.....、Lastの、指輪、が......っ。」
それは、見紛うことのないデザインだった。普通、指輪の多くはリングの台座に石をセットし、ツメで固定するという制作過程を辿る。
けれど、この作家の指輪は台座を設定せず、石を縁取るかたちで固定している。そのため、向こう側が抜けていて、石にキラキラと光が届くのだ。
その石を縁取る金属は、まるで金色に輝く霜が覆うようで、本当に美しい指輪だった。
平素装飾品はほとんど付けないため踏ん切れずにいたのだが、いつかこの美しい指輪を買いたいのだ、と一度話したことがあった。
「俺が嵌めた。」
「......っ、でしょうね...！」
その話をした相手が、さも当たり前、といった顔でこちらを見つめている。
「こ、こんな高価な指輪....しかも、この、デザイン....見たことないわ。」
「作家にデザインから依頼した。特別だからな。
それは、
「...............................ッ！」
力強く輝く赤が、真っすぐにその視線で私を射る。これ以上ない、真剣な瞳。
「お、断り、します。」
「ハァァ！？ンっでお前は毎度毎度俺の決死の告白すぐ蹴ンだよ......！
ンでだよ俺んこと好きだろうが！」
「はい、大好きです。」
「......言っとること滅茶苦茶かよ。」
手元で、目の前の瞳と同じ色で輝く、大きな赤い石をじっと見つめた。
「......私は、今度こそ、結果を残さなければ...。あなたの差し伸べてくれる手を、握る資格がない。」
「ンなこったろうと思ったけどよ.............頑固かよ。
...........つうか、」
そのまま手を引かれて、ベッドから連れ出される。切れた言葉を不思議に思いながら、リビングに入ると、勝己さんがテレビを起動した。
「結果なら、出てんだろ。」
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泉(プロフ) - トガさん» 死ぬほど返信遅くなってごめんなさい。。もちろん覚えてます！私の、と言って下さったのは衝撃で本当に嬉しかったです*ここまで見て下さっていて本当にありがとう。これからもと言って下さって本当にありがとう。。トガさんは私にとって特別なかたです* (2020年2月25日 8時) (
レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
トガ - 泉さん» 覚えてくださってたんですね！光栄です、、泣 大好きな作者さんから最初のファン認定を貰えたなんて嬉しすぎます。これからもずっとファンで居続けるつもりです (2020年2月13日 0時) (レス) id: 98e58341d2 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - トガさん» あ...トガさん！まだ見て下さってた...嬉しい...！一伽ちゃんの名字には、貴方のお名前をいただきました....！最初に、私のファンと言ってくれてありがとう.....！言えて良かったです...ありがとう、ありがとう。。 (2020年1月28日 0時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
トガ - 一番好きな作者さんです。ずっと応援してます！ (2020年1月27日 22時) (レス) id: 27576cbc43 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - つるぎさん» こちらこそ遅くなってごめんなさい！登場人物全員大事と言って頂けてじーんとします。。物語を受け取って下さって、私の想いまであたたかく受け止めて下さっていて、とても感慨深いです。そして引っくるめてあたたかい、と言って頂けて幸せです。いつも本当に感謝です* (2020年1月19日 20時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉
| 作成日時：2019年11月8日 19時
