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丹波のワケわかんねー言葉と、緋夕の妙に切羽詰まった声音がモヤモヤと頭に引っかかったまま、１週間後の期日が来た。
「ダイナマイトさん、お待たせしてしまい申し訳ございません。」
「おまっ、ンだそれボロボロじゃねぇか....！」
にこりと挨拶をした緋夕は、誰がどう見ても１週間前に比べてボロボロになっていた。
真っ白な肌はくすみ、目の下には隈、艶やかな白く柔らかい髪もボサボサと乱れている。心なしか痩せたようにも見える。
「そうですか？そんな事よりこちらです。」
「そんな事ってテメェこの１週間何があっ
........ってコレお前...！」
そこには服の形をした布が広げられていた。前回の修正点を反映したのがわかる。セカンドサンプル。
「はい、お約束のセカンドです。」
「いや、違ぇだろ！生地、なんで......前のと変わらねぇだろこれ.......！」
今日は代替生地の確認だろうと思っていたのが、生地は服の形になり縫製済み、更に生地変更されていないと来た。どういう事だ。
そこへ丹波が盛大なため息をついた。
「聞いて下さいよダイナマイトさん。緋夕くん、この生地の買い付けに九州まで飛んで来たんですよ。
かなり特殊な生地で、製織にも特殊な設備がいるんです。なので全国でも数えるほどの機場さんしか居ないと言うのに.....。それを探し出して、そこのオヤジさんを口説き落として来たんです。」
額を押さえて丹波が続けた。
「しかもですよ！向こうに泊まり込んで、当初の倒れた機場さんの、後継者まで探して来たんです！！そんな事がありますか！！？
私は生産部だってそんな話聞いた事ありませんよ！！」
「ハァ.......！？」
当の緋夕は素知らぬ顔でサンプルを広げている。
「この生地の重要さを、お話しさせてもらっただけです。それだけの価値のものを作っていらっしゃると。
そして偶然にもその会社で、暖簾分けを考えてらっしゃったので、若い職人さんにぜひ継いで頂きたい機場があると、私が新天地でのサポートをするとお願いしただけです。全て偶然の成せるわざです。
しかしこれで、生地の安定供給も見込めるでしょう。良かった.......。」
「テメ、やっぱ無理しまくってんじゃねぇーか....！」
「いいえ、生来、
諦めるのが嫌いな
そう言って、本当に勝気な顔で笑ったその笑顔に、
ひとつ鳴った心臓が、
痛かった。
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泉(プロフ) - 紅葉さん» ああ紅葉さんお久しぶりです...！また私の作品を読んで下さって嬉しいコメントまで下さって本当にありがとうございます*文才なんて恐縮ですが、これからも楽しんでもらええうように2人の物語を進めていきたいです* (2019年11月20日 17時) (
レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - あぁあぁあ貴方はどうしてそんなに私のドストライクをぶち込んでくるのかその文才が欲しいです緋夕ちゃん好きですかっちゃんかっこよすぎですありがとうございます！(ノンブレス) (2019年11月19日 10時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - ナキさん» はじめまして！ありがとうございます！物語として面白いと言っていただけて作者として本当に嬉しいです....！こちらこそ嬉しい感想をありがとうございました！ (2019年11月14日 20時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
ナキ(プロフ) - はじめまして！一気に読ませていただきました！！すごく面白くて止まりませんでした笑続きも一気に読んでしまいそうです笑楽しい時間が過ごせました！ありがとうございました！ (2019年11月13日 21時) (レス) id: 7ca6842220 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - Chaosさん» ううありがとうございます....そう言って頂けると救われます....涙。増えないですが、楽しみに待ってると言って下さる方のために頑張ります....！お声かけて下さって本当に嬉しいですありがとうございます！ (2019年9月17日 21時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉 | 作成日時：2019年8月9日 21時
