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その場所へは、電車で30分程揺られた。
街の喧騒から離れた、小さくはないが静かな駅で降りる。
少し歩いた先に、大きな鳥居の立ち構える荘厳な神社が現れた。
「......ここか。でけぇな。」
石階段を登った先には社務所や何やが連なり、その先にあるであろう会場を目指した。
試合会場へと続く道は、古い木造の、長い長い廻廊が伸びていた。木組みの複雑な構造が、この神社がかつて重要施設であった事実を物語っていた。
その荘厳な廻廊へ、他校の弓道部であろう袴姿の人物たちがガヤガヤと、思い思いの準備に励んでいる。
.......人数すげ。結構でけぇ大会つっとったけど弓道人口こんな多いんかよ。マイナースポーツだってのに。
そんな事を考えながらその喧騒の間を歩いた。
まるで祭りのような量の人影の奥に、他とは違う、綺麗な黒髪が揺れた。
「....お。」
結弦を視認した瞬間、部員と談笑していた結弦がふ、とこちらに顔を向けたと思ったら、すぐに目が合った。
ぱぁ、と顔が明るくなったと思えば、くしゃ、と笑ってこちらへ駆け寄って来る。
.......見つけんの、早ぇだろ...。
んだよその嬉しそうな顔....。
俺に向けられたその愛らしい仕草に、口元が緩みそうになるのを食いしばった。
「爆豪くん....！来てくれてありがとう！」
「おー。すげぇ人数だな。」
「知られてないけど、この辺は結構弓道の盛んな地域なのよ。
ねぇ、爆豪くんちょっと付き合ってもらっていい？」
「.........今日はお前に付き合うために来てんだよ。好きにしろや。」
「ふふっ、嬉しい....、ありがと。」
試合前に、ちょっと用があるの！と回廊を挟んで試合会場がある側とは反対方向を指差した。
にこにこと機嫌良さそうに歩き出すその細い背を追って足を踏み出した。
付き合う、の意味が俺の望むものであればどれだけ良かったか。
などと詮無いことを俺が考えているなんて、この背は思いもしないだろう。
「なぁ後藤、あれ付き合ってるよな。」
「...結弦先輩は付き合ってないって言ってたぞ。」
「いや、どう見たって付き合ってんだろ...」
「俺は結弦先輩の口から聞くまでは信じないぞ....！」
「お前いい加減諦めろよあんなヒーロー科のトップ敵わねーだろ...。」
体育祭選手宣誓って入試1位だろ？と肩を叩く部員に、うるさい、結弦先輩が幸せかどうかが問題なんだよ.....！と後藤がわめいた。
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泉(プロフ) - くじさん» ひーん....！ありがとうございます...！待ってると言って下さって嬉しいです...！ (2019年5月15日 8時) (
レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
くじ(プロフ) - 泉さん» いつまででも待ってるので泉さんのペースで頑張ってください…！！ (2019年5月10日 19時) (レス) id: db6b08d5ff (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - くじさん» 推しカプと言っていただけて最高に嬉しいです^^*うちの子たちが推しと呼んでもらえるなんてなんだかすごい...！活動、一時終了と言って頂けてなんだかほっとしています。。苦笑。またしっかり入れるようになったら書きたいです。 (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - つるぎさん» たくさんの嬉しいお言葉ありがとうございます...！また帰れる場所を作っていただけてとても嬉しいです涙。こんなにも作品をあたたかく愛して頂けて、こちらこそ本当に素敵な読んで下さる方に出会えて感謝です* (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - kazuさん» あたたかいお言葉ありがとうございます....！こちらこそ、素敵な内容で最後に物語を広げて下さってありがとうございました* (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉 | 作成日時：2019年2月20日 16時
