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「................私ね、弓道で、生きていく、って、言ったじゃない....？」
気温の高い、ぬるい風がザ、と芝生の上を抜けるのを見つめて、結弦が言った。
「...........今、推薦のお話を頂いているの。
前に市営の弓道場で、つき合わせちゃった時の、あの、和氣先生。
あの方はね、とある由緒ある学校で、弓道の指導をなさっているの。しかるべき立場の人が通う学校で、文化面の教養に重きを置いたところよ。
先生は連盟の中でも重鎮のお方でいらっしゃって、その学校に指導者として勤めることはとても重責のある事なの。
........そこの指導者として、先生は長らく後継をお探しだったそうよ。」
ふわりとなびく髪を、結弦が片手で押さえた。
「............この間、正式に、後継として、和氣先生のもとで修練を積まないかと、お声がけいただいたわ。
その学校への就職の推薦も合わせて。」
「2年のこの時期でか。」
「この時期だから、かな。ここから本腰を入れて、和氣先生にご指導頂く事になるわ。
推薦をもらっても、2段なんかは取得が必須項目だしね。普通の授業もするから、教員免許の取得も必要だし。」
「.........行くんか。」
「.....うん、弓道で生きるとして、この上ない道だと、思う。
中心部の学校だから、ここからは、少し離れるけど....。」
それは、卒業とともにこの街から結弦が居なくなることを意味していた。
たかが1年。
それでも、何をどうしようが、埋められない1年。
「今度の試合、少し大きい試合なの。
優勝すればインハイに行ける。
結果を残せば、それだけ就職のアピール材料になる。
........君が来てくれたら、なんかやれそうな気がするよねっ。」
そう言って、ふわりとその艶やかな髪を揺らして、くしゃりと笑った。
この表情を俺によく見せるようになったこと。この笑顔が1年半後には見られなくなること。
そのふたつが心中でないまぜになり、妙な苦しさになって余計に胸を重くした。
「..............俺が行くからには絶対ぇ勝て。ヒーローは絶対ぇ勝つからヒーローなんだよ。」
「だから、ヒーロー志望じゃないってば......っ」
そう言ってくすくすと楽しそうに笑う結弦の顔を見つめた。
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泉(プロフ) - くじさん» ひーん....！ありがとうございます...！待ってると言って下さって嬉しいです...！ (2019年5月15日 8時) (
レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
くじ(プロフ) - 泉さん» いつまででも待ってるので泉さんのペースで頑張ってください…！！ (2019年5月10日 19時) (レス) id: db6b08d5ff (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - くじさん» 推しカプと言っていただけて最高に嬉しいです^^*うちの子たちが推しと呼んでもらえるなんてなんだかすごい...！活動、一時終了と言って頂けてなんだかほっとしています。。苦笑。またしっかり入れるようになったら書きたいです。 (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - つるぎさん» たくさんの嬉しいお言葉ありがとうございます...！また帰れる場所を作っていただけてとても嬉しいです涙。こんなにも作品をあたたかく愛して頂けて、こちらこそ本当に素敵な読んで下さる方に出会えて感謝です* (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - kazuさん» あたたかいお言葉ありがとうございます....！こちらこそ、素敵な内容で最後に物語を広げて下さってありがとうございました* (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉 | 作成日時：2019年2月20日 16時
