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乗り込んだバスが発車する。
夏休み只中のガランとした校舎が景色に流れて行く。
ただのヒーローではなく、オールマイトをも超えるNo. 1への過程としてこの天下の雄英を選んだのだ。
夏休みを天秤にかけても、合宿というプログラムは望ましいものだった。
次第に騒がしくなる車内の様子を横目に、珍しく今日は担任が何も言わねぇな、と思いつつ携帯を取り出した。
結弦 A
そう表示されたトークルーム名を、少し見つめてタップした。
『これから合宿。』
ややあって既読の文字がつき、新しいトーク内容が表示される。
『行ってらっしゃい、気をつけて！
こないだみたいに、ボロボロにならなければいいなぁ。ちょっと心配。』
そう表示する画面に少し顔を顰めた。こないだの期末試験後、保健室の話だ。ダセーとこ見られたもんだ。
しかし問題はそれよりも。
『こないだ、保健室の事、忘れろ。』
既読がつき、そこから微妙な間が空いて、返信が来た。
『善処します....、が、難しそうだね....。』
ンで相変わらず偶に取引先みてーな物言いすんだろなコイツはよ。僅かに頰が緩みそうになるが、先日の出来事に眉が顰まった。
先日の期末試験、オールマイトにボコられ保健室へ運ばれたようだった。
ほぼ意識は無く記憶もまた同様だったが、薄っすらと、人の気配に目を覚ました記憶はある。
ほとんど夢の中の出来事のようだった。
気配がするのに、髪に触れた何かを掴んだ。
開いた視界に映ったのは、結弦の顔だった。
驚きに見開かれた翡翠色に、白い肌、柔らかそーな黒髪。
ンでコイツこんな可愛いんだろうな。
内心、当然のようにそう呟いて、掴んだ結弦の手の感触を心地よく思っていた。
先日の砂浜が同時に思い出された。
あの時は、すぐに離れたこの細い手。
なんで離れる。
その際の不服な思いが蘇り、今再び掴んだその手を離す気にはなれなかった。
体がやけにだりぃ。
保健室ってこたぁ、ばーさんの治癒だな。
ふと結弦の顔を見れば、その眉間にはしわが刻まれている。
僅かに揺らぐ翡翠色が、視線を絡め取った。
............お前、何またそんな泣きそうな顔、してやがる。
俺が居んのに。泣くな。
俺の手の届くとこに居りゃぁ、んな顔させねーで済む。
そう思った時、間近から香る柔らかい香りに、一気に心地良さが襲いまた記憶が途切れた。
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泉(プロフ) - くじさん» ひーん....！ありがとうございます...！待ってると言って下さって嬉しいです...！ (2019年5月15日 8時) (
レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
くじ(プロフ) - 泉さん» いつまででも待ってるので泉さんのペースで頑張ってください…！！ (2019年5月10日 19時) (レス) id: db6b08d5ff (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - くじさん» 推しカプと言っていただけて最高に嬉しいです^^*うちの子たちが推しと呼んでもらえるなんてなんだかすごい...！活動、一時終了と言って頂けてなんだかほっとしています。。苦笑。またしっかり入れるようになったら書きたいです。 (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - つるぎさん» たくさんの嬉しいお言葉ありがとうございます...！また帰れる場所を作っていただけてとても嬉しいです涙。こんなにも作品をあたたかく愛して頂けて、こちらこそ本当に素敵な読んで下さる方に出会えて感謝です* (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - kazuさん» あたたかいお言葉ありがとうございます....！こちらこそ、素敵な内容で最後に物語を広げて下さってありがとうございました* (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉
| 作成日時：2019年2月20日 16時
