運命 ページ33
「あの……国木田さん。未成年のあの子たちもここにいて危なくないんですか？」
本来は危ない危なくない以前に、法律が心配なのだが、前回の訪問でそれに関して深く追求しない方がいいということは学んでいる。
おずおずと言った様子で問いかけると、至って真面目な表情を崩さないで言った。
「あいつらも異能持ちだからな。自分の身は自分で守れる。」
「最近の子はすごいですねえ……能力云々以前に、私なら怖くなっちゃいそうです。きっと、度胸とか胆力もしっかりあるんでしょうねえ………探偵社さんの教育の賜物ですかね。」
「最近の子って言ってもAだってそんなに歳は変わらないと思うぞ。」
「いやいや、この時期の１年２年は大きいですから。」
冗談じゃなく本当にすごいと思うのだ。
武装探偵社というのはあのマフィアや軍警の間を取り仕切るとも言われている、危ない橋を渡るような仕事だし、言葉通り命懸けの仕事も少なくないだろう。いくら異能があるとはいえ、未成年でその職場にいるというのは勇気のあることだ。
「確かにあいつらは優秀だ。能力自体も、精神的にもだ。よく働いていると思う。そして、心配の気持ちがあるのもわかる。俺もたまに本当にこれでいいのか考えてしまうことがある。」
ピンと伸ばしていた背筋をソファに預けて国木田さんは語りはじめた。
いつも気を張っている分、考えることもいっぱいあるのだろうし、気がかりも減らないのだろう。
国木田さんがその愚痴を私にも話してくれることが嬉しかった。
「Aの言う通り、賢治や谷崎にとってこの時期は本来大事な時期だ。
そんな時期にいる彼らをこんなに血生臭いところに居させてしまって良いのかと聞かれたら、きっと否なのだろうなとも思う。
俺がこの会社の社員じゃなかったら恐らくそう考える。」
疲れたようなそんな口調だった国木田さんは、そこまで言うと再び背筋を伸ばして眼鏡のズレを直した。迷いのない真っ直ぐな国木田さんだった。
「だが、それは俺の一存で決めることではない。その辺りの社長の判断を俺は信じているし、この街の治安を守るため、人を守るためにあいつらが必要なんだ。本人たちにもその意思がある。………それ以上の理屈はないように思う。」
きっと、この正しさは人によりけりだ。
国木田さんの発言に同調する人もいれば、きっと無責任だと批判する人もいる。
彼は眉尻を少しだけ下げた。
「………些か盲目的だろうか？」
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うたプリ大好き?(プロフ) - 更新楽しみにしています！ (2020年2月8日 1時) (
レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
朝霞(プロフ) - うたプリ大好き?さん» すみません……作者の怠惰です……３月になったらぼちぼち更新できると思いますので、しばしお待ちください…… (2020年2月8日 0時) (レス) id: 4b1c679789 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか？ (2020年2月7日 19時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
朝霞(プロフ) - 闇川幽鬼さん» 初めまして、コメントありがとうございます。近頃なかなか更新ができておらず、申し訳ないです。頑張って完結させたいと思いますので、2人の運命の行く末を見守ってやってください。 (2019年6月24日 20時) (レス) id: 4b1c679789 (このIDを非表示/違反報告)
朝霞(プロフ) - 黒バイさん» ありがとうございます。亀更新っていうかもうカタツムリ更新なこの作品ですが、完結したらラッキーぐらいの軽い気持ちで応援よろしくお願いします。 (2019年6月24日 20時) (レス) id: 4b1c679789 (このIDを非表示/違反報告)
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