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運命 ページ27

「今、お菓子って言ったね?」

その少年は私の座っているソファの裏からひょこっと顔を覗かせて無邪気な顔で笑った。

……またもや労働基準法を無視しているのか探偵社。
さすがに未成年を雇いすぎなのではなかろうか。そんなに探偵業というのは人手が足りていないのか。

「乱歩さん、依頼人を驚かせるのはいただけないですよ。」

「あーごめんごめん、美味しそうな匂いがしたからついね!」

乱歩さん?……さん?
国木田さんが敬称をつけて呼んでいるということは、成人?それとも高飛車なこどもが国木田さんにそう呼ばせているだけなのか?

脳内がプチパニックを起こしていると、国木田さんが気づいたようで

「A、紹介しよう。我が武装探偵社の探偵、江戸川乱歩さんだ。」

とこどもを指して言った。
こんな子が探偵……!
感心するとともに探偵業界の人員不足を心配する私でした。

すると国木田さんは私の横に来てこそっと囁くように付け足した。

「ちなみに、乱歩さんは成人だ。俺よりも歳は上のはずだ。」

「はっ、そうなんですね……!」

申し訳ないと思った。
ごめんなさい、乱歩さん。

「ん?なんか言ったか、国木田?」

「いえ、何も。」

つまり国木田さんの上司に当たるわけなのだ。
この無邪気に焼き菓子を頬張る男の人は。

「君!」

「あっはい!」

ビシッと人差し指を指されて反射的に返事をする。

あ、口の端に食べかすがついてる。
ハンカチでささっと拭ってあげると、自分の手で口元をもう一度擦ってありがとうと言う彼。

幼く見える原因は、顔立ちもそうだけど、仕草の端々がこどもっぽいからなのかもしれない。

「これを焼いたのは君?」

「はい」

そう言うと乱歩さんはニコッと笑って自信満々といった様子で仁王立ちした。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 国木田独歩   
作品ジャンル:恋愛
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うたプリ大好き?(プロフ) - 更新楽しみにしています! (2020年2月8日 1時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
朝霞(プロフ) - うたプリ大好き?さん» すみません……作者の怠惰です……3月になったらぼちぼち更新できると思いますので、しばしお待ちください…… (2020年2月8日 0時) (レス) id: 4b1c679789 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2020年2月7日 19時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
朝霞(プロフ) - 闇川幽鬼さん» 初めまして、コメントありがとうございます。近頃なかなか更新ができておらず、申し訳ないです。頑張って完結させたいと思いますので、2人の運命の行く末を見守ってやってください。 (2019年6月24日 20時) (レス) id: 4b1c679789 (このIDを非表示/違反報告)
朝霞(プロフ) - 黒バイさん» ありがとうございます。亀更新っていうかもうカタツムリ更新なこの作品ですが、完結したらラッキーぐらいの軽い気持ちで応援よろしくお願いします。 (2019年6月24日 20時) (レス) id: 4b1c679789 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朝霞 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年2月13日 1時

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