episode61 ページ11
｢……お題は何ですか｣
｢“異性の他学年”｣
そう言って、赤羽先輩は私に向かって手を差し出してきた。
｢行ってきなよ、篠宮さん｣
隣の相楽君にもそう言われ、私はおずおずと、差し出された先輩の手に自分の手を重ねた。
｢わかりました｣
すると握られた手をグイッと引かれ、
私は立ち上がった。
｢ありがと｣
ルールに従い手を繋いでゴールすると、どうやら3着だったらしい。
まだ借り物を探している選手もいた。
｢……あの、どうして私だったんですか？｣
尋ねると、赤羽先輩は微かに苦笑いした。
｢あー。俺ね、E組だし部活やってたわけでもないから、他学年に知り合いってあんまりいないんだよね。
あと、クラス席まで行くより篠宮ちゃんの座ってた木陰の方が近かったし｣
……半ば予想通りの理由だった。
｢なるほど。
赤羽先輩は、他にどの競技に出るんですか？｣
｢ん〜、正式な競技はコレだけ。E組は団体競技やらなくていいの多いからね。
あとはA組とやる棒倒しかな｣
｢A組…………｣
3年A組。学秀君のクラスだ。
｢篠宮ちゃんは？｣
｢私は、あとは男女共通リレーです｣
｢大仕事じゃん。それも他の子が嫌がったの？｣
｢……まぁ、そんなところです｣
呆れた表情を浮かべると、先輩は軽く笑った。
赤羽先輩と別れ、木陰へ向かって歩いていると、バインダーを片手に本部テントの傍に立つ生徒会長が視界に入った。先生と何か話している様子だ。
木陰へ行くには本部や来賓席のテントの横を通る必要があるため、私は彼の背後をスッと通り過ぎた
…………はずだった。
私が背後を通過する瞬間、彼はこちらを見ることもなく、バインダーを持っていない方の手で私の腕を掴み、引き止めた。
先生との会話を簡潔に切り上げると
やっと私の方を見て、ニコリと微笑む。
｢……篠宮さん、少し話をしようか｣
肌にじわりと滲む汗が、妙に冷たく感じた。
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マニ。(プロフ) - 嵐符さん» ✉️。良かったです！ではボードの方で宜しくお願いします！ (2月25日 9時) (
レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
嵐符(プロフ) - マニ。さん» 確認しました！ありがとうございます！ (2月25日 9時) (レス) id: 84f6dbb787 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 嵐符さん» あのそちらのボードに返事送りましたので通知来てると思います。ボード返事待ってます！ (2月25日 9時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
嵐符(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます！ボードという機能…恥ずかしながら知りませんでした…。勝手が分からないのですが、私がマニ。さんのボードに行けばいいのか、私のボードに来ていただけばいいのか、はたまた全然違うのか…。どうしたら良いのでしょうか…！？ (2月25日 8時) (レス) id: 84f6dbb787 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 嵐符さん» ✉️。こんにちは！面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます！ (2月25日 5時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
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