story*35 ページ37
‐浅野side‐
夜になり、夕食になっても食欲なんてなくて、部屋に籠っている。
ベッドに横になって天井を見ているとノックの音が響いた。
浅野「はい」
？「浅野くん…僕等だ」
声の主は榊原達の様で、鍵をあけ部屋に招き入れる。
浅野「どうした？」
荒木「どうしたはこっちの台詞だよ」
瀬尾「夕食にも来ねーし」
僕は背中でその声を受け止めながら、ソファに座る。
それに釣られるように榊原達は座った。
榊原「そんなに自分を責めなくてもいいんじゃ…」
浅野「うるさい！」
僕がそう言えばビクッとして黙った。
浅野「何が分かる。僕はAを愛してる。それなのに僕が大切な人を突き放した。
その気持ちの何が分かる」
いつの間にか僕の目から涙が出てきてて、口が止まらない。
浅野「僕は！自分の都合でAを傷付けて……Aがいざ離れると何もできなくて………Aの彼氏失格なのに、Ｅ組に嫉妬して……お前らに分からないだろう！口出ししないでくれ！」
そう言うも一向に退く気配の無い榊原達。
すると、ゆっくりと口を開く。
瀬尾「Aの心情に気付けなかった浅野も悪いけどよ」
荒木「それは僕達にも言える事なんだよ。僕達もAさんにちゃんと向き合わなかった」
浅野「Aを…傷付けたのは、僕だ……僕があんなこと言わなければ……」
今更しても遅い後悔をする。
僕はずっと気付かなかった。
Aの事だけ押し付けて、Aと向き合った事なんてなかった。
『好きだ』とか『愛してる』とか。
所詮口だけで、ちゃんとAを見てなかった。
そう言えばAと付き合ってから少し経った頃、Aが僕に不思議なことを言っていた。
『あ、の…学秀、くん……ちょっといいかな……？』
浅野『いいけど…ならべく早く用件教えて』
『うん……わ、私、実はね…』
教師『おい！浅野！』
『ご、ごめんね！何でもないや！』
Aは少し無理に笑っていて、その頃は気にも止めてなかったけど今思えば、僕に助けを求めようとしてくれたのかもしれない。
そんな事にも気付かなかった。
浅野「ごめん……ごめんな……A」
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木戸藍楽(プロフ) - エスカさん» コメントありがとうございます！中学受験ですか…大変ですね…落ちないよう頑張ってください！はい、切ない系です……お兄ちゃん羨ましいです…こちらこそよろしくお願いします (2016年2月11日 23時) (
レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
エスカ - こんにちは。エスカです。やっっっっっと中学試験の勉強から離れられました。今カフェオレ飲みながらこれ読んでいます。これで気を抜いて中学試験落ちなきゃいいけど。これすごい切ない系で泣いてたら超過保護お兄ちゃんに質問攻めにされました。よろしくです。 (2016年2月7日 15時) (レス) id: 2392d06918 (このIDを非表示/違反報告)
リラン＠レイ(プロフ) - 木戸 藍楽さん» ほ、本当ですか？！笑 こんな亀更新の作者を登録してくださるなんて…恐縮です汗 私もお気に入り登録させていただきましたので…(結構前から)お互い頑張りましょうね！ (2015年6月14日 12時) (レス) id: a23b730333 (このIDを非表示/違反報告)
木戸 藍楽(プロフ) - ♪護♪さん» いえ！護さんの作る作品はキュンキュンします！ありがとうございます！近藤さんはカゲプロのアヤノちゃんをイメージしました！頑張ります！ (2015年6月14日 0時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
♪護♪(プロフ) - 先日はリクありがとうございました！初っ端から涙やばし。木戸さんの作る話ホント素敵！そして夢主も素敵友達になりたい（笑）これからも頑張ってくださいね！！ (2015年6月14日 0時) (レス) id: fa4c70adc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木戸藍楽
| 作成日時：2015年6月9日 0時
