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ギュビンたちが2階に上がって行ったのを見送って、私はリビングのテレビでゆったりとドラマを見ていた。
時折上から聞こえてくる悲鳴や雄叫びに集中力を乱されつつ、見たかったドラマを見終えたので次は何を見ようかなとリモコンをいじっていると、誰かが階段をおりてきてる事に気づく。
「あ、……」
リビングの私の存在に気づいて声を上げたのは、ハンユジンくんだった。
絶妙に気まずい空気を誤魔化すかのように「トイレならそっちだよ」と声をかけるが、目的はそれではないようで首を横に振られる。
「……ゲームで負けて」
罰ゲームでアイスを買いに行かないといけない、と説明してくれる彼。
さっきの悲鳴の正体はそれか。と納得しつつ、それは災難だねと労りの言葉をかけ彼を送り出そうとすると、ハンユジンくんは私に何か言いたいことがあるのか、もじもじと立ち止まった。
「Aさんあの、前にくれたクッキー」
「クッキー……ああ、ジャージの時の？」
「はい、あれ売ってる店、教えて欲しいんですけど」
どこか気恥しそうに目を逸らしながら尋ねてくる、思春期の美少年。
どうやら彼はあのクッキーを相当気に入ってくれたみたいで、また食べたいんですと視線をさ迷わせながら一生懸命伝えてくれる。
そんな様子がかわいすぎて、だめだった。イケメンってずるいと人生でいちばん強く思った。
かわいいという言葉が口から漏れださないよう感情を噛み殺しながら、「ここから歩いて行ける距離にあるよ」と教えてあげる。
すると瞳をキラキラさせて、行き方教えてくださいと聞いてくるのでもう両手を上げて全ての情報を差し出すしかない。
「ほんとに普通の民家でやってる小さいお店だから、マップに載ってないかも」
スマホの地図アプリを開きながら店のあたりを探すがやはりお店らしき目印は出てこない。
この辺なんだけど、とスマホを示すとずいっと顔を近づけてくるので心拍がありえないスピードになったが、腕を引きちぎれる1歩手前まで伸ばし体を離すことでギリギリ死は免れた。
ふうと安心してるのも束の間。しばらくスマホを見つめていたがマップだけでは店にたどりつけないと判断したであろうハンユジンくんは、誰も勝てない純粋無垢な瞳でとんでもないおねだりをしてきた。
「A……ヌナ、よかったら僕のことお店に連れてってくれませんか」
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ronri - すごく読みやすくてこの作品めちゃくちゃお気に入りです、次の更新楽しみにしてます！ (5月19日 13時) (
レス) @page20 id: bd73064382 (このIDを非表示/違反報告)
しもあさ(プロフ) - サラダ油さん» コメントありがとうございます！思いついたままの書きなぐり小説ですが楽しんでいただけて嬉しいです(*^^*)更新頑張ります！ (2023年4月5日 19時) (レス) id: 694814ed96 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ油(プロフ) - 最後誰と結ばれるのか凄く気になります！学パロ大好きなので嬉しいです！更新待ってます(*´`*) (2023年4月5日 13時) (レス) id: 5ecae127c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しもあさ | 作成日時：2023年4月4日 0時
