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深い絶望の渦中、しかしずっとこのままという訳には行かない。言い訳は早い方がいい。この後をどう乗り切るか、それだけをひたすら考えてると、「あの！」と声をかけられた。
驚いて顔を上げると、今の一連の流れをすべて目撃していたであろう彼が窓を開けてこちらを見ていた。
「これ、使ってください」
手に指定ジャージを入れる袋を持っている彼。
ぽかんとしている私を見やった彼は、袋を雑にぶん投げた。ドサッと音を立てて落ちた袋にはっとし、慌てて拾い上げる。
「ご、ごめんなさいほんとうに」
「…………いえ」
「今のは本当に故意ではなく……」
断頭台の罪人のような気持ちだ。ジャージありがとうと震えた声でお礼を言うと、そんな格好でしゃがんでるから結構前から見えてたと言われた。いっそ殺してほしい。
「おれ、もう行くんで……それギュビンに渡しといてください」
そう言う彼は耳まで真っ赤で、大変なものを視界に入れてしまい申し訳なくなる。
ありえないくらい私から目を逸らして会釈した彼は、窓を閉めて荷物を持って教室を出ていった。
彼もここの教室に用事があって居ただろうに追い出すような形になってしまって更に申し訳ない。まあそのまま居座られても私の恥ずか死が約束されてしまうのだが……。
こんな私を見捨てずジャージまで貸してくれるなんて……と感動と羞恥で涙が出そう。もう、二度と制服で作業しない。
昨日に引き続き今日も名も知らぬ下級生から借りたジャージを着る事になるとは。
深いため息をこぼし倉庫でジャージに着替えると、まあ想像していた通り大きすぎた。当たり前だ、彼はハンユジンくんよりも体格がいいのだから。
胸元にはパク・ゴヌクと名前が入っている。
さっきの彼の顔を思い出し再度死にたくなった。彼には後で賄賂を流し、今日起こった出来事を墓まで持って行って貰わなければならない。
思い出すと暴れだしたい気持ちが爆発してしまうので、無心に雑草を抜くことに決めた。
信じられないくらい作業が捗った。
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ronri - すごく読みやすくてこの作品めちゃくちゃお気に入りです、次の更新楽しみにしてます！ (5月19日 13時) (
レス) @page20 id: bd73064382 (このIDを非表示/違反報告)
しもあさ(プロフ) - サラダ油さん» コメントありがとうございます！思いついたままの書きなぐり小説ですが楽しんでいただけて嬉しいです(*^^*)更新頑張ります！ (2023年4月5日 19時) (レス) id: 694814ed96 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ油(プロフ) - 最後誰と結ばれるのか凄く気になります！学パロ大好きなので嬉しいです！更新待ってます(*´`*) (2023年4月5日 13時) (レス) id: 5ecae127c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しもあさ | 作成日時：2023年4月4日 0時
