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ジャージを持って訪れてきたギュビンのヌナは、何故か来た時よりも酷く疲れた様子で帰っていった。
「僕がジャージ貸したの、ギュビンのヌナだったんだ。」
「え。知らないで貸したの？」
「うん、生徒会の先輩が誰かジャージ貸してってすごい急いでたから、何も聞かずにそのまま貸した」
思い返すと、あんなに急いでるハンビニヒョンは初めて見たかもしれない。
部活用のジャージはロッカーにあるし、指定ジャージは使う予定が無かったので貸したが、誰が使うとか正直よく考えてなかった。無事帰ってきたわけだし、借りてたのがギュビンのヌナでよかったな。
そう思いつつギュビンから受け取った袋の中を漁ると、自分じゃない匂いのするジャージの他に、クッキーが入ってた。
「あそれヌナの好きなクッキーだ」
「そうなの？」
「うん。ちょうだいって言ってもいつも分けてくれない」
優しそうに見えたから意外だなと思う。お菓子好きは血筋なんだろうか。いつもありえない量のスナックを鞄に詰めてくる目の前の同級生は、僕の手の中のクッキーにも手を伸ばそうとしてくる。
「だめ」
「ひとつくらい……」
「だめ」
ダメだと言っているのにクッキーから目を離さないので、さっさと封を開けて口に放り込んだ。
あー！と声を上げるギュビンを無視して味わう。
おいしい。これは独り占めしたくなる味だ。
夢中で食べているとあっという間にクッキーはなくなってしまった。もっと大事に食べればよかったと後悔してクッキーが入ってた包装を見るが、銘柄がない。また食べたいしお店を教えてもらわないと。
「ギュビナ、これどこのお店のか教えて」
「ヌナが教えてくれないから、知らない。」
「そしたらAヌナに聞いてきて」
だからヌナは教えてくれないんだってば、と言うギュビン。知ればきっと買い占められるからという理由らしいが、大いに有り得そうなのが面白い。さっきクッキーを食べ損ねたのもあってテンションがダダ下がりな友人は、机に突っ伏したまま言った。
「てかそんなに気になるならヌナに直接聞けばいいじゃん」
……たしかに。
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ronri - すごく読みやすくてこの作品めちゃくちゃお気に入りです、次の更新楽しみにしてます！ (5月19日 13時) (
レス) @page20 id: bd73064382 (このIDを非表示/違反報告)
しもあさ(プロフ) - サラダ油さん» コメントありがとうございます！思いついたままの書きなぐり小説ですが楽しんでいただけて嬉しいです(*^^*)更新頑張ります！ (2023年4月5日 19時) (レス) id: 694814ed96 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ油(プロフ) - 最後誰と結ばれるのか凄く気になります！学パロ大好きなので嬉しいです！更新待ってます(*´`*) (2023年4月5日 13時) (レス) id: 5ecae127c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しもあさ | 作成日時：2023年4月4日 0時
